後夜「ダイメイ」

エピローグ

 この物語に『題名ダイメイ』『代名詞』を付けるとしたら。

 一体、なにいだろう。



 なんて。

 そんなの、考えるまでもない。

 俺達をつなげてくれたのは、彼女たちなのだから。



 そう言ったら、色んな所から苦情が来そうだけど。

 


「その割には私達、後半、出番少なくない!?」

「審議ね」

「おい。

 それ、あたしの名前が入ってないだろ。

 却下だ、却下」

「でも、そしたら、レイメイのルーツが不鮮明になるよ」

いだろ、別に。

 複数の意味を持たせてるんだし」

「あー!

 自分が目立ちたいだけだー!」

「みっともないわね」



 などと考えていたら。

 速攻で、批判が飛んで来た。



 仕方しかたい。

 えず、彼女の不満を解消するとしよう。

 今夜、一晩付き合えば、許してくれるだろうし。



蛍音けいと

「ケート」

「ケートくん」

蛍音けいとくん」



 みんなが、俺を呼んでる。

 きっと、タイトルの件だろう。



「はいはい。

 今、行くよ」



 書きかけの小説を開いたまま。

 俺は、4人の元へと歩く。



 この小話の名前。

 それは、『レイメイ』。

 彼女たちに捧ぐ、俺の言葉。

 ここまで紡いで来た、俺達だけの、物語。



 俺の恋愛ゆめは、これからも終わらない。

 この命る限り、彼女を。

 冷めずに覚めずに、想い、尽くす。



 眠らずに、夢のような現実世界で。

 彼女と言葉戦を、繰り広げる。

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レイメイ ー眠らず夢見る君との言葉ー 七熊レン @apwdpwamtg

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