晦日3

白いカーテンが揺れている。

窓の外から、風が吹いている。外の景色が、風が吹く度、かいま見えた。川の向こうに立派な街並が、その向こう、遠くに水平線が広がる。三階建ての建物が低く見えるので、この部屋はそれぐらいかそれ以上だろうか。潮風の匂いこそしないが、遠く白く霞む情景は、波音の幻聴を運んでくる。

部屋は小綺麗な、だが恐らくは簡素なうちの一つであろうと思われた。調度品が殆どないからだ。恐らくは医務室か、客室かなにかだろう。

ベットは今まで体験したことのないふかふかだ。草や土、固いベットでしか眠ったことがないヴォルフは、所在ない気持ちになる。


ヴォルフは、寝返りをうとうとして、諦める。怪我が酷くて動けないのもあるが、上に主が乗っていた。

ぐっすり寝こけている。真っ白なベットにうつぶせて、真っ白な髪が風に揺れる。長い睫毛が頬に影を落とす。主は女顔だ。本人はコンプレックスのようで、筋肉がつきにくい体型も気にしている。

まじまじと見つめていると、眉がピクリと動いた。ゆっくりと瞼があがり、静謐な青がお目見えする。ヴォルフのものと同じだが、似て非なる温度を秘めている。


「あ、おはよう」

「おう」

「おうじゃなくて。おはよう」

「…おはよう」


イエライは、ふふ、と囀るように笑い、ふにゃふにゃと伸びをする。

椅子に背もたれがなかったことでふらつき、寝転んだままヴォルフは片手で支えてやる。

緊張感のかけらもない動きだ。

ひねったらやれる。莫迦な考えが脳裏を過るが、結局出来もしなかったことだ。実現不可能な未来を皮肉たっぷりに脳の片隅に追いやる。


「ここは」

「わかってて聞いてるな。城の客間だよ。僕の部屋に寝かしてたけど、お前起きないんだもの。七日も寝てたんだから」


イエライは態とらしく嘆息する。文句をいいながら寝ぼけていた目がしっかりと意思を持ち始める。ヴォルフは支えていた手を放した。イエライが名残惜しそうにヴォルフの手を目で追う。


「悪い」


謝罪する。イエライの目が眇られた。


「デイジーも心配してる。昨日まであの子もここで寝てたんだぞ」

「そう、か」


ヴォルフが倒れて、二日目まではイエライの部屋に寝かしていた。何故ならヴォルフの手がイエライの手を握って離さなかったのだ。ところが、二日目にイエライが目覚めると、あっさりとはなれた。なので、三日目に流石にこのままというわけにいかず、客間に移動させた。その時にデイジーがついてきた。


「泊まって三日目にさすがにリアに連れ戻されちゃって。まあ、お前にかこつけて勉強もサボってたからしょうがないんだけど。新しい侍女達もデイジーを可愛がってるみたい」


デイジーがヴォルフのところに泊まり込むに当たって、デイジーがヒステリーを起こさないか問題になった。しかし、デイジーのヒステリーの原因は、太陽の能力--《伝心》というらしい--だとリアはわかっていたし、自身も同じ能力を持っていることを公表した。アストがそれを知っていたこともあって、イエライが少し寂しくなったのは別の話だ。

閑話休題。

それを公開した今、デイジーに悪意をもつ侍女達は遠ざけられた。表面上いくら良いように取り繕っても、意味のないことだ。優秀か優秀でないかの問題でもない。リアによれば、元々訓練のつもりだったらしい。自分も幼少期に劣悪な環境で鍛えられ、能力の制御を覚えた。デイジーは今回の件で、制御のコツを掴んだらしい。

リアはロヴァルから元通りの王籍を与えられようとしていたが、断った。いわく、孫の世話と思えば変わらないとのことだ。言葉通り、リアのデイジーの扱いは絶妙で脱帽ものだ。

イエライはそこまで言って、ああ、と感慨深くヴォルフの顔を見た。


「お前も似たような境遇だよね。僕の知らないところで友達になったらしいし。いや、構わないんだけど。あれだけ渋ってたのにってね」


淡々と現状報告するイエライの姿に、ヴォルフは違和感を覚える。


「主、髪」

「主?」


イエライは額に分かりやすく疑問符を浮かべている。そういえば本人に言うのは初めてだ、ヴォルフは寝たままではあるが居住まいをただした。


「ああ、御前は俺の主だ」

「え、ちょっと待って。聞いてない。いつの間に」

「俺が勝手に決めた。駄目か?」

「だ、駄目じゃない、けど。え。え、でも。どうしよう」


どもるイエライは、頭を抱える。思ったのと違う反応だ。


「あ、そうだ。お前にプレゼントがある」


イエライはごそごそと、ポケットから何かを取り出す。それは箱だ。訝し気にヴォルフは受け取る。手のひらに丁度乗るくらいの、蓋身式、かぶせ蓋の小ぶりな箱だ。何の変哲もない白い四角の箱は、ヴォルフの手に少しの重みを足した。


「言ってなかったね。僕には、もう一つ特技があるんだ」


ヴォルフは、森で手当てされていた時の事を思い出す。あまりに手際がいいのと、薬草の揃えがいい彼が、医者になりたいと言っていたように思う。

それとは別の特技がある。何故かそんな話をするのか意図が掴めず、疑問を返す。


「鍛冶。大きいものは無理だけど、小物には顧客がついてる」


嫌な予感に、ヴォルフは箱を受け取ったことを後悔し始めた。開けたくない気持ちが勝っている。だが、にこにこと笑うイエライは、何処か迫力を感じさせる。


「なあ、何か、怒ってるか?」


囁く声で、尋ねる。


「ううん。別に。怒ってないけど」

「根に持つとか」

「変なヴォルフ。いいから開けて」


気迫のこもった笑顔に押され、恐る恐る白い箱の蓋部を持ち上げる。

それは、上質な布の上に鎮座していた。

中身をしばし拝顔して、どこか遠くに視線を飛ばし、視線を元に戻す。当然ながら中身は変わらない。

金属のプレート。それに彫り物がされている。銀色に光るが、成分は銀でないように思えた。

彫り物は、シンプルだが美しい透かし模様と、中央部分には文字が確認できる。

観念して、声に出す。


「これは」

「うん、首輪(タグ)」


どっと嫌な汗が出る。熱くて冷たい何かが流れていく。

金属の透かし彫りは犬の足跡のような。文字にはヴォルフの名が刻まれている。裏面には所有者の名前を。みなかったことにして蓋を閉めた。


「僕、昔から犬が飼いたかったんだ。一緒に走ってみたくて。猫も好きだよ。あのツンツンがいいし。だからデイジーがマーサを連れて来た時は嬉しかったんだけど。マーサがどこか行っちゃったし。いい機会だから作ってみた」


屈託なく邪気のない笑顔が眩しい。

そもそも邪気が無いと思っているのはヴォルフだけかもしれないが、そこは気づかぬが吉。

猫より犬が従順などの含みは一切感じず。そもそも比較対照が喋る猫だし、マーガだし、などというツッコミも忘れ。ヴォルフ自身同類項で括れるなどと思考の片隅にも置かずに。

ヴォルフは打開策を見つけられず、首を捻った。それしかできなかった。


「お前も、主?って言ってくれてるし。その。正式に飼い主でもいいかな、とは思うんだけれど。友達で主って、おかしい、かな?」


何を恥じらっているのか分からないイエライに堪えるヴォルフの耳元に、回廊からの足音が響く。そして、おもむろに扉は開けられた。


「兄上、ここにいたんですね」

「アスト」

「もう大丈夫なんですか」


足早に近づく弟は、イエライの隣に立った。気遣うのも無理はない。

イエライの髪はもともと薄いグレーだったが真っ白に変色し、目の色もグレーから青みがかったグレーへ変わった。月の能力の影響だ。

イエライが、椅子をベットの下から取り出す。アストに座るように促した。アストは素直にイエライの隣に座る。


「うん。平気。なんにもない」

「そういって無茶をしますから」


難しい顔で、アストがため息をつく。そんなアストに、ふにゃり、イエライがもたれかかる。甘えてきたイエライに、アストは相好を崩す。

青い髪が揺れて、耳元に何かが光った。見覚えのある銀のそれに、イエライは一瞬目を奪われる。


(これって)


イエライは軽く目眩する。紫電が走る感覚がした。


「兄上?」

「ううん。アストこそ、用事があったのかと」


不審に思ったアストが首を傾げる。

イエライは何事もなかったと、思うことにした。自分の注意がそれている間にヴォルフが首輪を隠してしまったのは、しっかり見ていたけれど。


「ああ、頼まれていた件ですけれど。どうやら」


うん?と首を捻るイエライは、口ごもるアストを気長に待った。











「うそ」


イエライは真っ青になって、立ち尽くす。

石畳の大通りを外れて南に下り、小高い丘を登る。綺麗に草刈りが済んだあとの、草木の匂いが鼻腔に届く。

海岸が見渡せる高台。そこには数件の民家と灯台がある。灯台そのものも、改造した民家が付属していた。その民家は所せましと薬草や雑貨を置いているこじゃれた店だった筈なのだが。


「お店、なくなってる」


鍵のかかってない扉を開く。漆喰で出来た部屋は、がらんとして、丸机だけが置かれている。その先に調合のための小部屋があったのだが、そこもすっからかんになっていた。


ここは、ノーリの店だった。

約束のものを貰いにいくと外出許可をアストに頼んだのが。どうやら店がなくなっているらしいが、それでも構わなければ、という返答がロヴァルから返ってきたのだ。

ロヴァルは、ヴォルフに星の痣が出現したその日の晩に帰国した。イーフェが虚偽罪で処分されないかイエライは心配していたが、どうやら取り越し苦労だった。罪には問われなかったが、こってり絞られたと、イーフェはぼやいていた。


「ついてこなくても良かったのに」

「危なっかしいですから。デイジーも来たそうにしていましたよ」

「今はヴォルフと一緒だろ」


今頃デイジーはヴォルフと遊んでいる筈だ。


「リアの用意したご褒美でしたよね」


リアにとっては、デイジーの行動が一連の宣伝だった。

荒れず、駄々もこねず落ち着いている、それが城内に知れ渡れば、汚名は払拭される。実際その通りだった。デイジーのヒステリーは素晴らしい能力の副作用だったと、城内に流布された。その宣伝効果をリアは狙っていたらしく、ヴォルフに付き添っていた三日と、離れてからの数日でそれが成し遂げられたのは、意外だった。

デイジーは、ヴォルフが回復した際には、二日の休暇を約束されていた。寝ているヴォルフを見るだけの休みか、起きたヴォルフと会うか。その二者択一で、五歳児が選ぶならどちらか。デイジーが本当に大人びている証明にもなっている。

目先の欲に忠実であれば、優しい子との認定を一時は受けるだろう。だが、未来の欲、つまり起きたヴォルフに会うことが叶わなくて駄々をこね、思い通りに振舞えば、我が儘姫のままだ。信用が失墜するだろう。だが、目の前の欲を我慢し、より良い未来を選択した。その事実は新しくデイジー付きになった侍女達を驚かせた。

結果、デイジーは妙な崇敬を受け始めている。

五歳児らしく、デイジーはヴォルフが起きたら遊ぶと、弾けんばかりの笑顔でリアに飛び付いたらしい。デイジーは結構な美少女である。リアもそのご先祖な訳で、結果、眼福で胸をきゅんとさせた侍女が続出しているようなのだ。


「急に何拗ねてるんですか」

「別に」


アストが切り込む。イエライはどきりとする。拗ねては、いない。


「デイジーのことなら、秘密だって言うから黙ってたんです。兄上を仲間はずれにした訳じゃないです」

「拗ねてないって」

「兄上、彼女みたい」

「はぁ?」


くすくすと、アストが笑い声を漏らす。

アストについても、気になっていることはある。ついてきたアストは、物珍しげに街の中を見ていたのだ。そういえば、アストが城の外、街に出るのは初めてなのではないかと思う。なので、ついてくると言った時には驚いた。アストの興味は剣術に集中していたので、街の暮らしに憧れがあったり、興味があったことはなかった。

急に興味が出てきたのだろうか。


「アスト」

「なんです?」

「君は」

「あれ、君。よく薬屋に来てた子?髪染めた?」


率直に訊いてみようとイエライが言葉にしようとしたとき、向かいの民家から初老の男性が駆け寄ってきた。男はイエライに近づいてアストに気づき、きょろきょろとしながら顎に手を当てて考える。


「あの。ノーリさんは」


おずおずと、イエライは男に訊く。男は、ああ、と手を打って、思い出したかのように続ける。


「うん、お店畳んだんだ。妹が見つかって、ノクスにいるらしくて。ほら、ちょっと前に疫病が流行ったでしょ。だから、薬を持っていくんだって」

「そうなんですか」

「ついでに、東大陸の珍しい薬草も収集する旅に出るとかいってたよ。いけないいけない。また忘れてしまうところだった。そうそう、君宛に、ノーリさんから預かってるものがあるんだ。とってくるから待っててくれるかい?」


男は家の温室に置いても元気にならないんだよ、などと文句を言いながら、小さな鉢を持ってきた。


「これは」

「ああよかった。すごく大事なものなんだね。枯れたらどうしようかと思ってたんだけど、渡せて良かったよ」


彼はイエライに鉢を手渡し、満足げに頷いた。イエライは余程うれしそうな顔をしていたらしい。それは、ノーリが約束していた鉢だった。西大陸の、コカ。手にするのに苦労しただろうに、残してくれていた。


「ノーリちゃんはいなくなったけど、またたまに来てくださいよ。イエライ第一王子」

「知ってたんですか」

「まあ。ばれてないと思ってたんですか。さすがに俺でもわかりますよ」


男は笑って、家の方へ帰っていった。


「気づかれてないと思ったんですか?」


アストの問いに、首肯で返す。

アストが、兄上の見た目で、目立たないとかなくないか、など小声でぶつぶつ呟く。色々言っているみたいだが、イエライには何故か訊いても教えてくれない。イエライは寂しくなる。大きくなると存外、兄は頼っては貰えないのだ。イエライは小さな鉢を大事そうに抱え、灯台から街への傾斜をくだった。





街に戻ると、カラフルな屋台が、石畳をガタゴトと揺れながら進んでいた。立ち止まっては、子供に丸い球体に入った液体を渡す。


「兄上、あれは何でしょう」

「ああ。果実酒売りかな」

「あんな小さい子が、酒ですか?」

「腐敗の問題もない保存食は未だに需要が高い。水路から流れる水は浄水してあるけど飲料用じゃないし、温度管理の法石がそこかしこにあればいいけれど」


法石技術が広まって、百年と少し。それまでは東大陸の職人やマーガにしか扱えなかった導具、西大陸の神器や加護などは、特権的な力だった。それが、法石によって、一般人に使えるようになってきた。漸く西大陸にその技術の一部が輸出されるようになってきたばかりだが、まだまだ奢侈品なのだ。

イエライは二つ、果実酒を買って、アストに渡す。

アストは、今度は向かいのパン屋に興味を示した。


「あのパンは、法石を使っていないのですか」


煙突を不審に思ったらしい。


「元々竈があれば焼けるものだから。出来たてを食べてみる?」

「はい」


レンガ造りの小さなパン屋の扉をくぐると、イースト菌とハーブの香りがした。

店の中は、木製の机がジグザグに並び、そこかしこにパンが並べられている。机の奥には大きな竈があった。屋根の頂点には竈の煙突が突き出していて、高い天井には換気扇が回っている。

徐々に低くなっている天井。そこに吊られているたくさんの乾燥した草花に、アストがきょろきょろする。そしておもむろに、イエライを振り返る。


「これは香りづけ。肉用がこっちで、魚用はこっち。これは防腐効果。これは…」

「これはイエライ様。漸くうちにお立ち寄りくださいましたか」

「あ、え。はあ」


アストに説明していると、小太りの店主が店の奥からやってくる。生返事で答えながら、イエライはいくつか焼きたてのパンを購入した。

歩きながら、アストは色々なものをイエライに訊いた。宿のこと、道を行く御者のこと、辻馬車や法石鉄道はどう使うのか。それは、本当に違和感があって、足りないものを必死で補うようなそのアストの態度に、イエライは焦燥に似た心地がしてきた。


「あそこの広場で食べよう」


大通りの真ん中の噴水は、憩いの広場になっている。そこに腰掛けて、イエライはアストに座るように促す。そして、果実酒とパンに手を付けた。

アストは初めて見る街の食べ物に恐る恐る口をつけ、すぐに虜になった。手に持ったパンを頬張り、果実酒を口に満たす。甘い香りがなんともいえなかった。


広場で遊ぶ子供たちや親は、自分達の近くに王族がいるなどと微塵も思っていない。

戯れる水音が、時に甲高い声が時折鼓膜を賑やかに彩った。


「何か、あった?」


食事が落ち着いてきたアストに、イエライは漸く切り出した。

アストは、悩んでいた。包み紙を丁寧に折りたたみ、果実酒の下にひくと、手を組んでしばらく黙った。ぼんやりと噴水を眺める。波のようなざわめきが三度高潮した頃だったか。覚悟の決まったアストが顔をあげた。


「三年たったら、旅に出るつもりです」

「え」


イエライは、頭がついていかず間抜けな声を出す。イエライの手は後一口のこったパンがある。それを口に運べず、完全に止まった。

アストは傍らに置いていた果実酒を手持無沙汰にいじる。


「父には条件を付けられました。先の五年分の教育と、父から一本取ること。どうせ必要なことばかりなので、願ったり叶ったりですけれど。甘いですよね」


何となく。アストはその五年の間に、街の暮らしがわからないと不味い、察知したのだろう。それで今日は街のあちこちが気になっていたのだ。

街の人の物資調達方や、宿や店の構成をしつこく訊いてきたのは、そのためだったのだろう。だが。そもそもアストが旅に出る意味がわからない。


「どうして」

「師匠を、探しに行きたい」


アストの青い眼は、澄んだ湖のように透き通っていて、無垢だ。


「多分、生きてるんです」


寂しげに笑うアストに、イエライは何も言うことが出来なかった。

アストの耳を飾る銀のピアスが、陽の光を受けて瞬いていた。

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