こんなこと言うてる間に家に着くからな

空想さん

第1話 つっこみと例えと多分事実と

「うちの校長つっこんで」

「学校史上一番教頭感あるけど、教頭も教頭感しかないからダブル教頭と呼ばれても仕方ない系やん」

「仕方ない系?」


「さっきの屋上つっこんで」

「年代物の魔方陣とUFO発着場のマーク書かれているけど教師から消されへんぐらいには無視されてるから俺らには愛されてもうてるやん」

「無視されてるもんは愛したったらええねん」


「今日の給食例えて」

「ショーシャンクとグリーンマイルの間ぐらいの質やぞ」

「何か罪犯したんか思たわ」


「生徒会長につっこんで」

「おい、まだクーデター起こされるほどの任期やないぞ」

「2か月でも独裁者って形成されんのやな」


「あの下駄箱につっこんで」

「勝手に二つ目を占拠してる生徒にも優しく門戸を開いているやん」

「無機物の本能としてな」


「あの校庭をつっこんで」

「天候とタッグを組んで小竜巻で俺らを魅力すな」

「あのドキドキ一生忘れへんよな」


「あの校門を例えて」

「動きだしたら止めに入らなあかんの革命と一緒か」

「俺らのために平日は革命動いとったんか…」


「あの森につっこんで」

「実はホラー映画のセットやけどあまりに精巧やから出演者もマジの殺人鬼になってもうた天才美術スタッフの逸品感あるやん」

「そうなん?」


「犯罪を例えて」

「いっちゃん人の性格見せてくれる鏡やん」

「本当の姿見やな」


「この憂鬱例えて」

「こそ泥捕まえたら失踪してた親父やったけどもう警察に通報してもうてた気分やん」

「ありがと」


「昨日の俺を例えて」

「片思いしている女子が親友に惚れてるの知って、快く繋げようと一旦は思ったけどやっぱり我慢ならんで親友を無下にぶん殴ってそのままの勢いで土下座した感じやん」

「ごめんな」

「俺はあの子には惚れてないわ」

「今のごめんなは二発目に変えさせてもらってもええか」


帰宅

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