頑張ってホラーを書こうとしたけど小噺になったもの、タスケテ
あきはる
第1話 ガンプラ
すべて、だ
あとは私が書けばいいだけの離婚届が置いてあった
無能なアイツにしては実に仕事がはやい
いつもその調子なら良かったのに
デカい赤ん坊のような旦那の世話をすることもなくなり
自由にのびのびと暮らしていると
「旦那が自殺した」という話を人づてに聞く
旦那は「ガンプラは自分の命だ」と
さすがに、それは大げさな冗談だと思っていたけれど
口先では良いことをいうが
まったく実行しないクソ男が
やればできるじゃん、やれば
が、
気づくと部屋の中にガンプラがあった
捨てても捨てても、ガンプラが戻ってくる
叩きつけて、
同じものか、別のものが
翌日には部屋のどこかにある
ソファに寝転ぼうとして
背中にツノが刺さって痛い目にも
「呪いの人形」は聞いたことがあるが
「呪いのガンプラ」ってなんだそれ?
「ロボット」というと彼はひどく怒ったから
それが「モビルスーツ」だということはわかっている
「ガンダム」の「プラモデル」で
「プラモデル」は
つまりは小さいロボット人形だということもわかっている
どれが「ガンダム」なのかは、さっぱりわからないが
ものは試しに
人形を
やはり戻ってきた、しつこい
役に立たない、ちゃんと供養しろよ
なんのためのお寺だよ
解決するかもわからない墓参りには行く気はない
というか、ウソでも手を合わせるなんて、まっぴらごめんだ
立派どころか、死んでもただの
頑張ってホラーを書こうとしたけど小噺になったもの、タスケテ あきはる @03114
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