第7話 顔合わせを終えて
「では、
齋藤にせかされ、男女に分かれて更衣室に入る。集合した部屋がEチーム専用で、隣に更衣室やトイレなどがあるようだった。更衣室に入ると、学校で馴染みのあるロッカーが四つ壁に沿って置かれていた。
「さってと~、オレちゃんはどこでもいーけど? お二人さんはどーするっスか?」
(この人、口調とかはアレだけど中身はけっこういい人なのかも?)
そんな感想を抱きながら、
(うん、着心地は悪くないな。見た目のわりに動きやすそうだし)
一人納得しながら着替え終えれば、
「そーいや、おと……
(……やけにフレンドリーだなぁ)
「あの、そんな事を話してなどいないで、さっさと行きませんでしょうか? 着替え終わったのにモタモタしていたら、教官に怒られかねません……と思います。はい」
「確かに~! じゃあ行くっスか!」
「おりょ? 教官いなくねー? あと
齋藤と
「えっ?」
「は?」
「えぇ……」
「ざっけんな! イマドキに、なんでスカートなんざ支給されなきゃなんねーんだ! 俺様に恥かかせようってか!? あぁ!?」
彼女の服装がスカジャンに短パンだったことを思い出し、三人はなんとなく納得した。
しばらくして、
「ちっ。最初から用意しとけってんだよ……。着るから出てけや!!」
「貴様らは不満もなく、着替え終わったようだな。よろしい。今は
少し疲れた声の齋藤に言われ、
「とっころで~? チームならリーダーとかどーすんスかね? 年齢なら一応オレちゃんだけど~?」
「……僕は、リーダーに向いてないと思いますので、はい」
「オレちゃんも向いてないと思うんスよね~。で、
二人が
「えっ……お、俺!?」
思わず自分を
「貴様らの意見と、バランスを考えても
(選択肢……はなさそうだな)
心の中でぼやきながら、
****
「……確かに俺様もリーダー向きじゃねぇけどよぉ? なんでよりによって横取り野郎なんだよ……」
着替え終わった
「着替えごときでダダをこねていた貴様に、選択権などない。大人しく受け入れろ」
齋藤は冷たく言い放ち、話を続けた。
「よし、
部屋の奥、閉じられていた
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