第二章

第一話春の始まり

葉が消えてから10年が経ち私は高校生になった。


「桜早くしないと学校遅れるよ」


「今行く」


「桜も毎日大変だね」


「まぁね」


「一日位塔に行かなくても良いんじゃない?」


「そう言う訳にも行かないよ」


「それもそうか」

 

「それに私が日本を守らないといけないからね」


「さすが桜……でも女子高生が国を守るっておかしな話だよね」


「私は皆を守れて嬉しいよ」


みんなはこの国の秘密を知らない


「桜はこの国の女神だね」


「大袈裟だよ」


本当に大袈裟だ、私は自分の事しか考えてない

私が塔に毎日行くのは国を守る為では本当は無い

ただ好きな人が扉から帰ってくるのを待っているだけだ


「早く戦争が終わると良いね」


「そうだね」


葉……早く日本に帰ってきて

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