第14話賢者
「久しぶりだね二人とも」
「お久しぶりです」
「元気にしてた?」
「はい」
「それで何の用?」
茜さんは昔から前置きとか周り口説い話が嫌いだった、今も変わらないようだ
「実は四季の国に行きたくて茜さんなら行き方を知ってると思って」
茜さんは賢者と呼ばれる事もあり、賢者の名の由来は一番強い魔法士と言う事もあるが、それだけでは無い、知識量の豊富さから由来してるとも聞いた事がある
「確かに知ってるけど――君らなら私がどんな性格をしてるか知っているだろう」
茜さんから知りたい情報を聞き出す時は、いつも何か条件があった、昔一度だけ『何でそんな事するんですか?』と聞いた時『魔法士だから』と言っていた、その時は意味が分からなかったが、最近になって少しだけ理解出来た、何かを得るには代価が必要で魔法にも同じ事が言えるのかもしれない
「どうすれば教えてくれますか?」
「一言も話さない私の娘がお願いしたら教えるよ」
紅葉と茜さんは親子だ、
しかも二人は仲が悪い、と言っても
紅葉が一方的に茜さんを嫌っているだけだが
「お願いします……教えて下さい」
驚いた、紅葉が茜さんにお願いするなんて
茜さんも驚いていた
「良い物も見れたし教えよう」
そう言うとカーテンを開け始めた
「あの塔の最上階には扉があるんだよ、その扉の向こう側に四季の国は確かにあるが」
机の中から金属のプレートを出してきた
「この許可証がないと塔の中には入れない、しかも国の領主全員の許可証が必要になる」
この国は全部で四ヵ国あるので
四つ必要という事だ。
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