砂漠に落ちた虹色の光
虹色の光が空から落ちた。
地に落ちたその光は地にあった
人を、動物を、植物を、地に生きるものの
海は枯れ、地は荒廃した。
虹色の光の落ちた場所は砂漠となり、砂漠の中心には大きくて深い穴が空いていた。
穴の中には闇があった。
暗くて黒い、闇があった。
ある日、
ヒトは砂漠を歩き、どこかを目指した。
歩いて、歩いて、歩いて、歩いた。
そして、ヒトは砂漠を抜けた。
砂漠を抜けた先でヒトは一体のロボットを見つけた。
車輪の脚を持つそのロボットは砂漠と荒野の狭間に立っていた。
ただひとりで立っていた。
ロボットが動くことはなかった。
ヒトは動かないそのロボットに名前をつけてやった。
砂漠の手前で動かなくなったそのロボットの名は「自由」。
ヒトは「自由」を求めてさらに進んだ。
荒野を進むヒトの後ろには砂漠を見守る「自由」が立ち、荒野を進むヒトの前にはまだ見ぬ「自由」がある。
そう信じてヒトは荒野を歩み出した。
空から落ちた虹色の光 貴音真 @ukas-uyK_noemuY
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます