第6話
晴天。
校庭の周りの桜並木はすっかり花びらが落ち、代わりに若草色の葉が出てきている。
久々の、無人ではない通学路にどぎまぎしてしまう。でも僕のことを気にしているひとは誰もいない。
坂の手前で、一度足を止めた。校門は開かれていた。誰のものともわからない話し声がざわざわと耳に響いて、僕は手に持っていた石に意識を集中した。すると、坂道には風の色。僕は深呼吸して、大きく一歩を踏み出した。
風光る 絵空こそら @hiidurutokorono
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます