この一点のみ。この上野の御山で時代の変わり目を見た!
大好物の幕末もの。今まであまり知りませんでしたが、半次郎グッドです。私には難しい言葉も多かったけど、何だか歴史って感じで、真に迫ります。最後、大好きな新撰組から左之助登場で、心はウキウキ、ドキドキおもしろかったー
戊辰戦争の局地戦の一つである上野戦争。歴史の教科書をなぞるだけでは想像することの難しい当時の現場の混沌ぶりを、本作は見事に描いています。黒門口の攻撃に参加した中村半次郎(桐野利秋)を中心に描かれてはいますが、その標的であった彰義隊にも光が当てられていて、どちらの立場の「正義」にも中立な印象です。だからこそ爽やかな読後感であるとともに、考えさせられる内容でした。前作『茜色した思い出へ~』から続けて読むと更に感慨深い作品です。そちらも併せて読まれることを是非ともお勧めします!
「泣こかい、翔ぼかい!」と、西郷隆盛。「泣こよっか、ひっ翔べ!」と、中村半次郎。薩摩兵児の心意気に痺れました!そして半次郎の太刀さばきの見事さはもはや、芸術的であると感じました。臨場感溢れる戦闘シーン。そして読み終わったあとの心地よい余韻。歴史小説の面白さを堪能しました✨