異世界人、見習い魔女(♂)、四十六歳、イケメン、見た目変身可能、吸血樹鬼で樹液を吸う。
　これ、別々のキャラの設定じゃないんです。
　これすべて、竜胆白緑（りんどうみどり）という、ひとりのキャラ設定につめこまれているんです。

　あああ、見ただけで大変なことが色々と起きそうだ、と考えたかた。
　正解です。
　イケメンだから、ゲイもののAVにスカウトされたり、樹液を吸うためにカブトムシやカナブンと縄張り争いをしたり、ゴキブリに付きまとわられたり。

　苦労を重ねているのに、見習い魔女から抜け出せないーっ、と叫ぶ、見習い魔女竜胆白緑四十六歳ちゃんを、笑って励ましに来てあげてくださいねっ♡

魔女というと美少女や美女、眼鏡っ子を想像してしまう（私だけだろうか）が、この話の主人公・魔女はイケメン、男である。
イケメンというとモテて苦労ない、しかも魔法使えるならパラダイスでは？！…違った。
ただ、ただ不遇な人生に立ち向かっていく苦労人なイケ？魔女。
彼（魔女）が織りなす世知辛いながらちょっぴり笑える物語をとくとご堪能あれ。

　普通では思い付かない「46歳イケメンの魔女見習い」という設定に、まず驚かされます。そんな主人公「竜胆白緑」が、ペンギンの「シラー」、ローブの「ベリー」とともに織りなすドタバタローファンタジー。ギャグシーン多めで、ぶっ飛んだ展開に目が離せません。

見習い魔女なのに男。しかも異世界人で吸血鬼のくせに毎晩すするのは樹液。夏はカブトムシやカナブンと縄張り争いを繰り広げ、超イケメンであるが故にゲイもののAVにスカウトされまくり、どういうわけかゴキブリにもモテモテ。おまけに30年以上見習いのまま昇格できない45歳。キャラ詰め込まれすぎでしょww。

しかも、本当の両親は語尾に『りゅ』がつくあのヤバいストーカーと元王子のお二方。キャラ大渋滞やんけww

173号機さんは話の展開が独特で、ん?(´・ω・`)?　ｴｯ?(;゜゜)ﾎﾟｶﾝとなることもままありますが、情景を描写する表現力やクスッと笑える文章は(1話だと小さな会釈とか薄汚れた茶色い小銭のとこなんか)センスあるなぁと感じます。

まだ話数は少ないですが、私は173号機さんのお話が好きなのでこれからの期待も込めて星３つです。

皆さんも是非立ち止まってご一読されてみてはどうでしょう。