第3話

 「ご苦労だったね、キミ達に仕事の説明をしよう!!」


  おいっ、IPLの作業代払ってあげなよ…/著者談


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 「えっ、なんだって、もう一度言ってくれないか」


 ジョウの、不機嫌な声が回りに響く。


 「いや、なにね、さっきのコンピュータに、侵入する者がいてね」

 「そいつを、退治して欲しいのだよ」


 「おい、依頼内容ぐらいちゃんと確認しておけよ」


 ジョウが、依頼内容のバカバカしさに、パートナーAを責める。ジョウの白い目が、パートナーAを嘗め回していた。


 「ごめんなさーい」


 パートナーAは舌をペロっとだして、目を潤ませていた。


 「おや?ハッカー退治じゃ、嫌かね?」

 「いっ、いえっ、そんなっ!!」


 パートナーAがしきりに弁解しようとする。が、ジョウは乗る気じゃない。


 「冗談じゃない、専門家を雇えばいいじゃないか」


  ジョウの機嫌は、曲がって曲がって、海老ぞっていた。


 「最近はスパイが多くてね、外部からなかなか雇えんのだよ」

 「どうかね、依頼料として、50万フロン支払うが...」


  50万フロン? ここは、何処の国なんだろか?


 「ご、ごじゅうまん、ふろん!!...」

 「やります、やります、なんでも言い付けてくだせぇ、お代官様」

 「決まりですな」


 手をニギニギしているジョウに、つめたぁーい視線を送る、パートナーAであった。


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 ジョウ達は、マシンルームでなにやら、ゴソゴソと作業をしていた。コンピューターに繋いだ機器が幾つかあり、その機器をジョウが監視している。


 ピィーーーーッ。


 「来たぞ」


 どうやらハッカーが、来た様である。


 「ちょっと待って、ジョウ」


 パートナーAが、もう一方の機器を操作する。


 「OKよ、パスワードフリーにしたから、やって見て」

 「よし、貴様は何者だっ、と」


 ジョウが、コンソールから、コンタクトしだした。


 「なにっ、教えないだとーっ、ふざけやがって、侵入出来なくしてやる」

 「おいっ、例のやつやってくれっ」

 「はぁーい」


 ジョウの一言に、パートナーAは笑いながら言った。


 ジャーン。画面に表示されたのは、あの懐かしいインベーダーゲームだった。しかし、読者のみなさんには解るのであろうか…/著者談


 ハッカーが、画面上のインベーダーさんである。


 「フ、フ、フ、パス出来るもんならパスしてみろ」


 次々と、相手を倒していくジョウであった。そして、あと、1ぴきとなった。が...


 「しまった、クリアされてしまった...」

 「でも、もう1面、あるもんねーっ」


 パートナーAが、隣でズッコケていた。


 「どうでもいいけど、パンティ見えてるゾ」


 キッチリとそれを横目で見ていたジョウ。

 パートナーAが男であるとわかっていても、スカートがめくれると見てしまうのジョウの男のサガである。


 パートナーAが、真っ赤な顔をして、めくれたスカートを押さえていた。


 ジョウの、決死の2面目の攻防が始まった。


 「くぬっ、くぬっ、もうちょい、あと1ぴき」

 「とどめだ、くらえーーーーーっ」

 「.....................」


 「やったの?」


 パートナーAが、安心したかの様に問う。


 「クリア、された...」


 またもや、ズッコケる、パートナーAであった。


 「侵入されてどうすんのよ!!」


 「うるさい、パートナーのくせに、いばるな!!」

 「ちくしょう、こうなったら、最後の手段だ。」

 「奴のコンピュータを直接ショートさせてやる。死ねー」


 頭にきたジョウが、通信回線に高電圧をかけた。バリバリバリバリーーーーッ、バチバチバチーーッ。


 …ボンッ…


 コンピュータルームの窓の外に、噴煙が確認された。それって、そこが侵入者のアジトだということである。


 「以外と近くだったりして...」


 「ヤッタ、ネ」


 ジョウは、勝利に浸っていた。


 バチババチバチ、プスプス、バババババババー。


 「ねぇ、あれ、何の音なの?」


 「ま、まさか...」


 ジョウの悪い予感は、当たっていた。こちらの、コンピュータも、ショートしていたのである。


 ちょっちょっとまって、いや、それはありえないんだが…/著者談


 「に、逃げるぞ...」


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解説 『流れ弾ジョウ、彼に関わった者には、ろくな事が起きない。それが、流れ弾ジョウの由縁である』


解説 『…そう、彼は、オカマである…』


ジョウ 『あのなぁ、違うって言ってるだろう!!』

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       - 終わり -

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ディスカード スイーパー 影武者 @ogukage

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