第3話 日常2

 さて、授業に入る前に軽くこの世界についておさらいしておこう。


 この世界では、魔法がどれ程使えるかというのが一番大事になってくる。

 魔法がろくに使えないものは家畜のように扱われ、稀に現れる怪物達は色々な所から引っ張りだこ。破格の待遇を受けられる。

 この才能の違いは、一重に努力の差は勿論あるだろうが、何よりも親からの遺伝が顕著に表れる。

 この魔法第一の世界で俺は、平凡の中でも中の下の下といったところだろう。


 人々が扱う魔法にはそれぞれ属性及び特性がある。それぞれの属性及び特性は以下の通り。


 属性:特性

 火:至近距離、近距離での運用が主。魔法の中での火力枠。風属性の魔法に対して有効。

 水:遠距離、超遠距離での運用が主。魔法の中では火属性に次ぐ火力枠。また、回復枠としても運用可能。火属性の魔法に対して有効。

 雷:近距離、遠距離での運用が主。魔法自体の速度が全属性中一番。水属性の魔法に対して有効。

 土:近距離、中距離での運用が主。魔法の中での防御枠。雷属性の魔法に対して有効。

 風:中距離、遠距離での運用が主。魔法の中での支援・回復枠。土属性の魔法に対して有効。

 無:???。魔法の基礎の基礎から発展まで数多くの魔法はこれに分類される。魔法師ならば誰でも扱える属性。相手に被害・危害を加えるような魔法がないことが特徴。

 ※有利・不利のない属性同士においては、魔法師の魔力及び魔法の威力に依存する。


 人々は上記したいずれかの魔法の属性を帯びた魔法を行使して戦う。人によっては、その属性を帯びた武器を用いて戦うこともある。

 しかし、火属性の魔法が使いたいとしてそれが使えるかどうかは解らない。人には向き不向きというものがある。

 つまるところ何が言いたいかと言うと、人は皆生まれた時からメインに使える魔法の属性が決まっているということだ。そして、これは6~8歳の頃には決まってくる。

「前に出て戦いたくない!皆のサポートがしたい!」といっても、「あなたは火属性魔法がメインに使えます」と言われてしまえば火属性を使うしかないのだ。


 と、少し説明が長くなってしまったのでこのくらいにしておこう。

 ちなみに俺の使えるメインの属性は火属性になっている。一番の花形の属性だ。とはいえ、俺とは性格的にも合っていないし、俺程度では大した魔法は発動できないけどな。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る