第2話 日常1
9/11 8:12
朝登校して教室に入れば既に多くの生徒が登校しており、仲の良いグループで集まって話していた。それを気に留めることなく俺は自分の席に向かい荷物を置いて、腰を下ろした。
2年生にもなれば、人間関係というのはそれなりにはっきりと確立されるものだ。
俺のようにひっそりと目立たないように生活する者。クラスの真ん中で6人程度で集まってワイワイと騒ぐ者達。おそらく、この2つのグループというのは一生関わりを持つことは無いのだろう。
と、何度考えたかも分からない思考を頭の片隅に追いやると同時に先生が教室に入ってきた。それを見て、生徒達は皆自分の席に散っていく。
1ヶ月半ほどの夏季休暇を経て、ここ魔法帝徳高校は再開していた。
「皆、もう夏休み気分は抜けたかな?今日からすぐに訓練・実習が始まるから、気を引き締めて行きましょう!」
とそんな風に語るのは、俺のクラスの担任のオオイシヒナタだ。身長は女性のなかでは高い方で大人びた雰囲気を醸し出しているが、生徒思いで悩みなんかを親身になって聞いてくれる。そんなことから、生徒からはヒナちゃんと、そう愛称をもって呼ばれている(俺もそう呼んでいる)。
「今日は、3,4限で実習です。1,2限はまだ休み明けですから、今までにやったことの復習をしていきましょう。それじゃあ、早速始めましょうか。」
そう言って、授業が始まった。
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