星3つでは足りない、書籍化されるべき名作

この名作を埋もれさせてはいけない、これがここまで読み終えた感想。
タイトルからしたらおそらく本編は高校を舞台としたラブコメ、しかしまずそこに至る前の主人公の馴れ初めから入る、いわば「振り」。
この「振り」にはラブコメ以外の人間関係物語などがメインになっている。
もちろんその子供時代の話にもラブコメは描かれてるが、その話でお腹が
いっぱいになるほどの満足感がある。
そして人というものはどこまでも貪欲で、、満足な出来だからこそ先が強く強く知りたくなる。

小学生時代、ガキ大将だった主人公が高校で陰キャな性格にならざるを得なくなった強烈な出来事の数々、虐待、虐め、朝飯すら親の食べ残しをもらう(ハント)ことでしか食べられない環境。
普通ならとっくに壊れてておかしくない状況なのに彼の鋼の心は簡単には折れない、そんな彼だから当然ヒロインたちも彼に惹かれていく。
そのうち1人のヒロインが19話で虐めを受けても抵抗しようと必死にもがく主人公に贈ったアドバイス(説得)が秀逸過ぎる。
おそらく今現在リアルで虐めを受けてる子供達の「希望」になるようなアドバイス。
2回目になるがこの作品を埋もれさせてはいけない。
描写や表現も素晴らしい。
「俺は虐待にあってた」という安直な説明はしない。
10歳の子供の観点からの描写て見事に酷い虐待が行われてるのを表現している。
そして虐待を受けても親のせいには決してしない。
「鬼に乗っ取られた」と思えは辛くない、そう思えるとてつもない精神力の持ち主がこの作品の主人公。

今後、そんな最高な彼らがどのようなラブ物語を繰り出してくれるのか楽しみで仕方がない！