小説で初めて泣いてしまった。

ラブコメや恋愛もので最重要に位置するのが主人公の魅力だと思う。
この作品に出てくる主人公は誰に対しても差別なく接して、どんな人間も笑顔に導いてくれる本当に魅力的な人物で、とてつもなく深い闇を抱えるヒロインの心をも次第に温かい光で照らしてくれる。
彼の明るさにかかると例え誰もが再起不能になる彼女の毒舌も効力を失う。
ヒロインがどれだけ毒を吐き出しても主人公がジョークで中和してくれる。

シリアスな場面でもジョークを忘れない。
彼に接するものはみんなが笑顔になれる。
読んでてこんな友達がいたら毎日が本当に楽しいだろうなと思わせてくれる。
そして底抜けに優しい。
ヒロインの為なら自分の欲や利を迷いなく捨てることができる、誰でもないヒロインの為に。
だからヒロインが彼に惹かれるのに微塵の疑問も入り込む余地を与えない。
ゆえに後半の展開の中で表現される彼女の心の動き、涙、笑顔などに強烈な説得力が生まれる。

そんな最高の主人公と最高のヒロインが繰り広げる恋愛模様は最高に魅力的で涙なしでは読めません。

この作品に出会えた自分の運に心から感謝したい。
これが読んだ直後に浮かんだ自分の感想でした。

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