∞
@kokurin14
第1話
∞(無限)
そんなものが存在するのか。
宇宙は今も光より早い速度で膨張していて、人間が宇宙の端を観測したとしてもその直後にはもう観測できない場所まで膨張しているのだ。よって宇宙は∞(無限)と称されている。
「あんたそろそろ起きなさい。今あんたがゴロゴロしてる間にも宇宙は大きくなってんのよ」
母の一言が耳に残る。
そんな話されたところで実感が湧くはずがない。
「知らんし。」
「シャキッとして学校行ってき。」
顔を洗いながらさっきの一言を考える。
宇宙。一見、身近に感じないこの単語だか、東京と大阪の距離を縦にしたら宇宙に着くって霜降り明星の遊園地のネタで言ってた。それがゴロゴロしてる間にデカくなってるなんて知る由もないし、知る必要も無い。だが魅力を感じるのも事実である。
「宇宙ええな、なんか。」
きっとデパートの警備員があくびをしてる間にも宇宙は膨張し続けているし、新聞紙を敷いて爪を切ってる間にも膨張してる。
私が小説を書いてる間にも。
そしてあなたがこの小説を読んでる間にも。
∞ @kokurin14
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