I LOVE NOT 妹(仮)

アンバー

どうしてそんなに完璧なんだ!!

「どうして、どうしてそんなに完璧なんだ!!」


 俺の名前は九条大我くじょうたいが。周りからはたいが、九条君と呼ばれることがほとんどだ、ただ1人を除いてな。


「にぃにこれ一緒に食べよ!」


 その1人とは、俺の妹のりんである。凛は小学4年生ながらにして顔もかわいく、スタイルもいい、完璧でしかない。極めつけは俺のことをにぃにと呼んでくれていることだ。


 ラノベにはかわいい妹キャラがたくさんいるが、こんなにかわいい妹が現実世界に存在していてもいいのか。さらに俺の妹だなんて前世の俺はどれだけ徳を積んだんだ!


 ありがとう前世の俺、ありがとうお父さん、そして本当にありがとう、凜を生んでくれたお母さん。感謝してもしきれない。まだ全然足りないが、きりがないため凜のことを褒めるのはこれくらいにしておく。


 先に言っておこう、俺は決して妹のことが好きなわけではない。いや、好きではないというと誤解が生まれる。わかりやすく言うとLOVEではない、LIKEってことだ。


 ちなみに俺は高校2年生、17歳だ。凛は10歳だから俺とは7歳差だ。凜はどう思っているかわからないが、俺たちは仲がいい方だと思う。休日は一緒にお出かけをしたり、家では一緒にゲームをしたりしている。


 ある日のこと、俺は「一緒にゲームしない?」と凜に尋ねた。


 いつもだったら絶対に「やるやる!」と嬉しそうに駆け寄ってくるのだが、今日は

 断られてしまった。


一瞬どうしたんだろうか?と心配になったが、別にやりたくない時もあって当然か、と思い凜には何も聞かなかった。


 次の休日に、俺は凜をお買い物に誘った。だがお買い物も凜に断られてしまった。今度こそおかしいと思い、俺は凜に聞いてみることにした。


 俺は凜の部屋に行き、入っていいかと尋ねる。まさか部屋に入るのも断られるかと思ったが普通に入れてくれた。


 俺は凜に、「ついこの前までは毎週一緒にお買い物行ったりゲームしたりしてたのにどうして最近は断るの?なにかあった?」と尋ねた。


 すると凜は、「この前ね、クラスが一緒の翔太しょうたくんがね、私とお兄ちゃんがお買い物してたのを見てラブラブじゃんって言ってきたの。だから私はお兄ちゃんと遊ばないようにしてたの。」


 そんなことがあったのか。


「凜はおれのこと嫌いか?」


「ううん、お兄ちゃんのことは大好きだよ!」


「凜、馬鹿にされても好きなものは恥ずかしがらずに好きって言っていいんだよ。」


 周りの目を気にしちゃうことは誰にだってあるけど凜には好きなものは好きって言えるような人になってほしい。


「わかった!じゃあ凜はこれから恥ずかしがらずにお兄ちゃんのことを好きって言うね!」


 それはちょっと恥ずかしいな、だけどこれでいいんだ。


「凜、今からお買い物行こうか!」


「うん!行く!」


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