185皿目 牛カルビの香味醤油漬け

 タイトルは贅沢だが悲しみの料理である。


 スーパーで牛カルビ1パック1000円くらいするものが半額になっていたので迷った末(半額でもちょっと高かったのだ)購入した。今夜はおうち焼肉! と嬉々として焼いて塩コショウして食べたところ……肉の味が、しないのだ。


 味付けがなくても、牛肉なら牛肉の味わいや香りがあるだろう。それらが本当になくて、肉の形と食感をした得体のしれないものを食べている感覚だった。塩コショウと、焼くのに使ったマーガリンの味しかしない。なんてこったい。

 不幸中の幸いだったのはその肉をパックの3分の1くらいしか焼いていなかったことである。自分はすぐさま残りの肉をジップ付きの袋に入れて、醤油、酒、化学調味料、そして最近話題の「S&B ねぎ・しょうが・にんにくミックス」を投入し良く揉み込み、冷蔵庫で放置すること丸2日。なおS&Bの「ねぎ~」は今回初購入、デビュー戦のためそのうち炒飯とかに使ったらまた報告したい。


 さて漬かった肉であるが、フライパンで焼いていざ実食。

 旨い。

 旨いが、ぶっちゃけ調味料の味と肉の食感がそうさせているわけで、別に肉の風味が復活したとかそんなことはなかった。なにはなくともおいしく食べられるものに転化したというわけで今回は良しとしたい。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る