146皿目 実家のマカロニサラダ

 実家の、とわざわざつけるくらいなので、市販のマカロニサラダとはちょっと違う。


 使うマカロニはフリッジ。なんて言ったらいいんだろう。サラダ用、と書かれていたりする中でも、なんか、くりくりふりふりしているやつ。お惣菜のすぽーんとした円柱状のマカロニとはなんか違う。あれを袋の表示通りに茹でる。茹でている間に、きゅうりを薄めにスライスして、ハムを短冊切りにしておく。そしてこれが「実家の」なのだが、みかんの缶詰の汁を切っておく。どこにでも売っている、あの、甘い、みかんの缶詰。あれをなぜか、うちではマカロニサラダに入れるのだ。

 ゆであがったマカロニをさっと洗ってよく水気を切ったら、ほかの材料と合わせてマヨネーズと塩で味付けする。これで完成だ。そのままでも、お好みでコショウを少々ふってもおいしく頂ける。


 自分、酢豚のパイナップルは苦手だがこのサラダのみかんは好き。幼いころより食べなれた味だからだろうか。たまに思い出しては食べたくてどうしようもなくなるのだが、一番開けた後の賞味期限が短そうなみかん缶に合わせた分量を作ると朝昼晩とこのマカロニサラダになってしまいそうなので、なかなか手が出ない。いっそみかん缶は半分冷凍するとかしたら適正量が作れるかもしれない。やってみる価値はある。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る