133皿目 ウニ

 昔は嫌いだった。

 

 あるとき友達が積丹(しゃこたんと読む)まで車を出してくれて、ちゃんとしたウニのお店でウニを食べて以来大好きである。ウニいくら丼と、生きたウニ(まだトゲが動いている)を豪快にかち割ったものであった。それがおいしくておいしくて。高級品であることを考えると嫌いなままのほうがよかったのかもしれない。


 前回の「やたら高いめんつゆ」と一緒に冷凍ウニもちゃっかり購入していた。100g2パック入りでこれも幸い割引中だった。100gってどうよ? と思っていたが意外と量がある。これが2個。1個目は大変つらいことがあって傷心のときに解凍して食べた。醤油ではなく、例のめんつゆをちょっとずつつけて食べる。甘みが強いのでどうかと思ったがなかなかどうして合う。このうまいウニをちびちび食べ、だらだら酒を飲み「こんな! ひどい! ことが!」と傷心の原因を友人や親に愚痴った。まぁそれで解消できればいいんだけれどできないところが自分の執念深さですよね。

 とにかく、ちゃんとしたウニはうまい。


 ご家庭の冷凍庫でおいしく保存できるのは2か月程度ということなので、残りの1個は自分の誕生日(6月)にでも開けようかと思っている。

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