第4話
「クソッどうなってんだよ!?」
嫌な予感がするよ本気で……!頼むから……!頼むから頼むから俺から家族を奪わないでくれよ……!
「!母さん!」
か、下半身が……!父さんはどこに行ったんだよ!?
「父さんは!?」
「……ミュルカを逃がすために……あっちに……」
「分かった……母さんは……」
「……分かってるでしょ」
間に合わなかった……!俺は……!いやまだミュルカがいる!
「……ごめん!」
近くの森に逃げたみたいだな……!だが魔物はまだまだいやがるクソッたれ!頼むから無事でいてくれよ二人共……!
「ミュルカァ!」
「ミュルカを……頼む……」
父さんも……!ミュルカは生きているが……畜生魔物共も気が付きやがったか一旦逃げる!装甲車を召喚!この中に逃げ込む!
「……大丈夫だったかミュルカ……?」
「うん……。なんとか……でもみんな……」
「……失ったモノばかり数えても仕方ない……俺たちは先に進むしかないぞ!」
「でもこの状態だと……」
そうだよな……実際四面楚歌って言葉に合ってるんだよな今俺らの状況は……このまま発進させても無駄だろうし……どうするか……
「なんか無いのか?」
この能力ってのはただ乗り物を召喚するだけなのか?なんか見落としているところがあるような気がするんだ。……だってよ、明らかに能力が足りなさすぎないか……?何か隠されてるような……
「にーさんあれ」
「なんだ?ってこれは……なんだ?!」
「なに?」
いやホントに何?こんな物あったか?いやこんな模様は……うおぉ攻撃し始めてきやがったぞ!まずいこのまま何もしないとぶっ壊される!えぇいこうなりゃヤケクソだ!何とかなれ!
「おぉお!?」
な……なんだ?!眩しい光の後に……?!ん、なんだこの服?見たことないような見たことあるような……うん装甲車じゃね?え、もしかして俺の能力の本質ってこれかぁ……?!
「うおっ殴ってくんなよ!?……いやそんなに痛くないな……」
あぁこれ呼び出した乗り物を着ることが出来るんだ……とりあえずこいつらを皆殺しにするか!良くもやってくれやがったな魔物共!このままぶっ殺して俺の両親に謝らせてやる!
「一人残らずぶっ殺してやるよ!」
_______________________
本当に出来るとは……うん……なんだ、今更本当に両親が殺されたって感覚が来たよ……俺が不甲斐ないばかりに……俺にはもうミュルカ以外家族はいないんだな。
「……これからどうしようかね?」
「……どうしよ」
まぁ行くとこも無いし……適当に車走らせながら考えるとするかな……
異世界転生した俺の能力は乗り物を召喚する能力~安住の地を求めて今日も走ります~ 常闇の霊夜 @kakinatireiya
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