閑話3 (過去話)文化祭/1(用意)





遥「なぁなぁ蓮、うちは文化祭で

 どんなのやるんだろうな〜」


「どうやろねぇ。もうすぐで文化祭やもんな」


結「なんでも良いけど楽しいと良いなぁ」


晴「確かにそうだね」


「ほんまやね。楽しかったら良えと俺も思う」


遥「ま、6時間目の学活で決めるんだろ?

 そこまで待とうぜ」


「せやね。あー、

 それにしてもなんになるんやろな」


結「待ててないわね」


遥「確かに」


吉「それではこれから

 文化祭でやる事を決めます!」


「「「「「「「「「「「「「「「「「おお〜っ」


パチパチパチパチパチパチ


吉「これから私と針生くん(副委員長)で

 皆から挙がった案を書いていくので、

 どんどん手を上げて案を出してください!」


「はい!」「ハイ!」「はい!」

「high!」「ハイ!」

「はい!」「最っ高にハイってやつだー」


吉「はい、一番早かった佐藤さん」


佐「おう!コスプレ喫茶!」


針「コスプレ、喫、茶と。書けたよ」


吉「次、中野さん」


中「甘いわサトシュン!(佐藤の事)

 女装喫茶!」


佐「なぁにィィィィっ!?」


針「ブフッ、…じょ、

 女装、喫茶…書け、たよゴホッ」


吉「次、橋本さん」


橋「射的なんてどうかなぁ」


針「射的…書けたよ」


吉「次は、笹原さん」


笹「ダンス!」


針「ダンスと…書けた」


吉「平松さん」


平「演劇を」


針「演劇ね、はい…書けたよ」


吉「和田さん」


和「ライブ〜」


針「うん、ライブね。書けた」

    ・

    ・

    ・



吉「投票の結果、同率一位でコスプレ喫茶と

 女装喫茶になったので統合したいと思います」


針「普通のコスプレと、

 女装コスプレ両方やるの?」


吉「そうよ」


一斉にこっちに視線が向いた。

思わずビクッとしてまう。


「え〜っと……、なんとなくわかるし

 ほんまに一応なんやけど………何や?」


佐「頼む!女装してくれ!」


針「このクラスにレンほど程女装が

 似合いそうな人はいないんだよ…!」


「あーあー、わかってましたー…

 もう完璧に予想通りやったわ…」


俺は机に項垂れる。

遥「ドンマイ蓮」


「うわー、これもう断られへん雰囲気…

 ぐっ、わかった。良えで」


浜「おおっ!」


「ただし!」


吉「なに?蓮くん」


「料理とか、普通のコスプレとかもさせて…!

 女装だけとか、恥ずかしすぎるやんか…っ」


あかん。顔が熱い。手で顔を覆う。


なんかクラス全員の視線が生暖かい気ぃする。


吉「それぐらいなら全然問題ないわよ、ねえ?」


針「うん。どうせ皆3コマやってもらうつもりだし」


吉「なら、出すメニューや内装、店の名前なんかも

 きちんと決めないとね!」


針「よっしゃ、決めていこう」


佐「まず店名からやろーぜ」


吉「そうね。皆、案出してね」


遥「はーい、ディスガイズ」


針「ちょいまち、ディスガイズっと」


白「サンライズ〜」


針「日の出ね。サンライズ…書いたよ」


堀「純真」


針「堀内が言うとなんだかな…純真と」


堀「んだと?」


山「キャッチーム」


針「ふんふん、キャッチームね」


結「はなぞの〜」


針「花園…漢字?」


結「いや、ひらがなかなぁと」


針「おっけ」


晴「フラワーガーデンとか」


針「良いね」


和「お・も・て・な・し〜」

「「「「「ワハハハハ」」」」」


針「ふふはっ、おもてなしね」


奥「スマイルレーベル」


針「おっけー、スマイルレーベル」


杣「café ファスト・デ・リラ」


針「カッケェな。カフェ ファスト・デ・リラ」

     ・

     ・

     ・



吉「投票の結果、

 Caféおもてなしに決定しました〜」


パチパチパチパチパチパチ…


和「やーやーありがとーありがとー。いぇい」


佐「ヒューヒュー、かっくい〜!」


堀「カッコいいぞ泰晴(たいせい)ぃ〜」


和「お前ら二人に褒められてもなぁ…

 冗談感丸出しだし(笑)

 どうせなら女子とか蓮クンみたいな

 可愛いのに褒めてもらいたかったよん」


「…え俺なん?お、おめでとう泰晴」


和「まったく、はにかむ蓮クンはかわゆいなぁ」


「可愛えって言われとると

 それは男子として如何なんやろと思てまうな」


遊「蓮君は実際可愛いし

 綺麗だから仕方ないわよ」


「澪(みお)さーん…うーーーん……」


吉「まぁまぁ蓮君、次に行きましょう。

 あ、でも…無理しないでね」


「うん、せやね」


和「蓮クンが倒れたら身をもって看病するよ!」


「なんかされそうで怖いわ」


「「「「「「「「「「「「「「「「ハハハハハ」


和「ちぇー」


吉「ささ、必要なものとかも話し合わなきゃ

 準備したくてもできないでしょう?」


針「そうそう。早く決めようぜ」


平「コスプレ服なら任せてもらおうか?」


堀「こういう時頼りになるな」


小林「メイド服ある〜?」


平「ないが、コスプレ用品を買うことは

 しばしばある。買った所で恥ずかしくはない」


院瀬見「じゃあじゃあ、男子用のコスプレ服と

   女子用のと何着るか考えようよ」


加藤「いいわね」


安倍「男子は何着るのかしら?」


針「お手柔らかに」


「いやほんまに」


平「男子のもの…

 コスプレで似合いそうなのと言えば…

 執事服などどうだ?」


吉「いいじゃない」


佐「おお、かっこよさげだなぁ」


遊「女子用と女装用のはメイド服かしら」


白「いいと思うよ私」


吉「じゃぁ、平松君には悪いけど

 調達お願いできるかしら?」


平「勿論だ。家に結構あるし、

 経費も削減できるだろう」


針「助かるぞ平松」


平「なんの」


杣「ちょっと良い?」


吉「どうぞ」


杣「俺んちね、家具屋の個人店やってるんだ。

 売れ残りの椅子やら机やら、

 処理どうしようかっつってたから

 借りてこようか?車も借りて」


吉「いいの?!やったぁ、すごく嬉しいわ

 杣友くん!」


杣「う、うん…///」

佐「ウェイウェ〜イ」

堀「オイオ〜イ」


杣「てめぇら…(怒」


吉「?」


「なぁなぁ、カフェって事はコーヒーとか

 出せたら良えやんな?」


吉「うん、そうね。

 でも、一つ一つ作っていくのは

 時間も労働力もかかるなぁって思ってる」


「コーヒーメーカー、あるでうち」


吉「!貸してくれないかな?」


「もちろん。そのつもりで言うたしね」


吉「ありがとうね」


山「じゃあさじゃあさ、

 私ん家にはレコードプレーヤーあるよ〜」


吉「良いわね!

 レコードも数枚あったら更に良いかも」


山「もちろんあるよ!」


針「あとはガスコンロとか、調理器具とか、

 メニュー表、注文受け付け用のボードとか」


吉「確かにそうね。それに食器類も要るし

 肝心のメニューも考えなくちゃ」


和「文化祭なんだから紙皿とかプラスチックとか

 処理しやすい物が好ましいし〜

 そういうのは百均でおしゃれなのが揃うよ〜。

 しかも、さっき言ってたメニュー表とか

 ボードとかも多分あるんじゃないかな」


吉「アドバイスありがとう和田くん!

 そうさせてもらおうかな」


佐「買い出しなら俺が行くぜぇぃ!」


針「んー…見張りに鶴崎を推すね俺は」


佐「ぐっ…ま、まぁいいか。

 遥希、今日空いてるか?」


遥「ん、おう。買い出しか?

 良いぞ、ついてくよ」




キーンコーンカーンコーン…

キーンコーンカーンコーン…


針「あちゃ、今日の授業はこれで終わりか」

吉「明日は5時間目に学活があるわね。

 メニューも大体決め切ったし、

 早速明日から準備に取り掛かりましょう」

「「「「「「「「「「「「「「「「おーー!!」

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