第50話
なのでこの出来事から、アンジェリンは直ぐに居達さんへ電話をかけて翌日来てもらう事にした。そして全てを話した。 彼は最初驚き半信半疑だったが、半分泣きながら何度も説明するアンジェリンを見て信じた。だが直ぐにそんな事は無いだろうと否定した。絶対に受け付けなかった。 アンジェリンは、信用しなければ恵梨香と 一緒にこの大学の上の人間に話して助けてもらうと強く言った。恵梨香は朝岡について色々と聞いてからは酷く心配して、自分からそうしようと提案してくれたからだ。
居達さんはそんな事をされて大学側にそうした事柄が分かり、何か言われて問題にされたくなかった。それで仕方なくアンジェリンの話を信じると言い、だから朝岡を怒鳴り飛ばして注意をしたのだ。 だが大体そんな嘘を言う為にわざわざ呼び付ける訳が無いし、そんな事が分からない筈が無い。つまり彼は面倒な事柄が大嫌いで、只無難に一年間が終われば良いだけだったのだ。 だからハクがアンジェリンを目の敵にして、手下の加須山と五味川も手伝い、彼女に虐めや嫌がらせを年中しているのも実は知っていたのだ。だが見て見ぬふりをしていた。自分が彼等に何かされるのを避ける為にだ。 彼は普段は威張って自信満々な態度だったが、中味は小心者だった。運動神経もかなり悪く、過去にアメリカ人の学生達にレイプされてその写真まで撮られていたから余計にそんな風だったのだろう。 見た目は真面目な勤勉タイプで、眼鏡をかけていていつも殆どグレーのスーツを着ていた。インテリタイプに見えたし、実際に頭は悪くなかったが我が儘で小心者で、爪が甘かった。頭が良いとかなり自負しているので調子に乗り失敗をするタイプだ。 だからハクの事もカフェテリアで失敗をして一悶着があった。それでも何とか日本へ帰せたから良かったものの…。 かなりの女好きでもあったから、アンジェ リンを愛人にしてそのままアメリカに置いておこうとしたり、足が太いと分かれば怒り狂い酷い態度に出た。 そしてこの女好きが講じて、後にある出来事が起きる。何年も後に、日本でだ…。
アンジェリンの物語2(嫉妬に狂った浪花のpunk=チンピラ、の蛆虫野郎!!編) Cecile @3691007
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