なんとなく「二刀流」


 二刀流とは主に同じ大きさの剣を用いた武術です。日本では宮本武蔵のイメージが強いと思います。本来は剣の回で紹介するべきだったのですが、今回は番外編ということでご容赦を。


 二刀流は古くから存在した武術ですが、鎧を貫く威力を求められていた中世ヨーロッパの実戦ではほとんど使われなかったそうです。また、日本の侍は刀を二本差しにして持ち歩いていましたがヨーロッパにはその習慣が無かったので使われなかったともいわれています。二刀流が活躍しだしたのは銃の発明により厚い鎧が意味をなさなくなったルネサンス以降です。鎧文化が廃れた事により手数が増える二刀流が逆に意味を持つようになったのです。しかし、二本の剣を持ち歩く習慣が身につかなかったので主流とはならなかったそうです。


 さて、二刀流に大切なのは腕と剣が絡まないように動かす事です。二刀流はトリッキーな剣術であるため、フェイントを絡めてゆきます。


 二刀流の構えで最も有名なのは「上段じょうだんの構え」です。片手を上に、もう一方を下に構え二刀の剣先が相手の身体の中央くらいに集まるように持ってゆきます。足は下げた腕側を前に出します。

 上段の構えは相手の攻撃が来た剣側で受け、もう一方の剣で反撃カウンターを仕掛けます。これは守りのパターンですが、先に攻撃する場合は片方の剣で相手の武器を反らし、もう片方の剣で攻撃を仕掛けます。


 次に「下段げだんの構え」両方の剣を下に構えて相手の身体の中央に剣先を集めるものです。攻撃の際は片腕を使って、下から相手の武器を払います。払う方向は相手の右手武器の場合、自身の右腕方向に払います。こうすると相手の右腕を制すると同時に相手の左側からの攻撃を右腕に阻害される効果が狙えます。それを踏まえた上で、ガードの開いた脇に攻撃を仕掛ける事ができます。相手が剣を押し戻そうとしても反対側に隙が生まれるため対応可能です。ここから右腕を横に伸ばすようにすると、胴体へと突き攻撃を仕掛ける事もできます。


 まぁしかし、長々とここまで書きましたが創作に於いての二刀流は単純に見栄えがよくカッコいいものです。作法をなぞ気にせず自分のカッコいいで自由に動かしまくるのがよいとも思いますよ。「マシンロボクロノスの逆襲」のロム・ストールのように柄と柄を合着させて二刀一陣ツインブレードするのも「機動戦士ガンダムF91」のガンダムF91のように両手のビームサーベルを風車のように回転させて突っ込むのも面白いです。剣を交差させて魔法を受け止めるのも絵になりますね。二刀流の色んなカッコいいを創作していくのも楽しいんじゃないかなと思います。

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なんとなく武器 もりくぼの小隊 @rasu-toru

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