第6話

 巨大な爆発みたいな、激しい衝撃が続いた。熱い。

 星の欠片は互いにぶつかり合って、チリチリ音を鳴らしながら燃えていく。

 止まっていた時が一息に押し寄せてくるようだった。


 周りの熱に誘発されて、僕の胸に炎が灯る。内側からあふれる青色の炎。

 溶けあう僕と僕の間から光が差した。やがてそれが世界を照らし、何も見えなくなってしまうまでに強まっていく。


 全てが白と化した世界で、青い炎だけが燃えていた。

 僕はそこに、確かに波打つ熱を感じた。

 大きな歯車が動き出すのを感じた。


 それが僕の終わりで始まり。

 星空の旅を終えてまた始まっていく。

 後ろを振り返った。そこに少女がいる気がした。

 彼女はいったい何だったのだろうか。



 月は星々を連れて何処かへ消え、また新たな夜明けがやってきた。

 太陽が僕を、僕の中の欠片を照らし出す。暖かさに目を細めた。

 僕はきっと知らない。

 あの太陽がかつて僕をいだいていたことを。


 僕は大きく息をした。

 世界には、無数の星々が息づいていた。




—— 星空ノ旅路 終 ——

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星空ノ旅路 カイ 狐のお宮 @lokitune

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