第3話 曇
私はあなたの軽薄な態度が嫌いだ。
ーーーーー 5日前
「散歩に行かないか?」
「でも、雨が降っているか」
「止んだらいこうか?」
「これ驟雨だろうから」
そんな独り言を聞かされて
ブチッと何かが千切れる音がした。気がした。
「結局どっちなんだよ、結論出して」
挙げ句の果てに「君はどっちがいい」と聞いてくるので
怒り心頭で飛び出してきたのだ。
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冷静になってみれば私の短気が全ての原因な気がしてくる。
行動を見返すことが大切なことだなと、何度思ったか分からない。
そんなことを考えていると、ふと疑問が湧いた。
「驟雨ってなんだろう」
思い立ったが即行動が私である。
ジーンズのポケットからスマートフォンを取り出す。
癖でバッテリーを確認すると10%を切っていた。
ーしゅうう 雨 意味ーで検索する。
『急に降り出し降りやむ雨、にわか雨』
なるほどと思った。
だから疾走中に雨が止んだのだ。
少し悪いことをしてしまったと思う。
反面、もっと分かりやすく言ってくれとも思う。
「にわか雨だから」でよくないか?
取り敢えずはバッテリーを充電しに
「帰るか」
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家に帰る。
スマホを充電する。
早めの夕飯を済ませる。
テレビを見る。
クイズ番組を楽しむ。
「そういえば、僕は昔ペンタゴンが好きだったんだよ」
曇り のち 嵐 @hihumi_coffee
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