第九部『それぞれの因縁、激突する運命』

第九十一癖『始まりの剣士に、教えを請う』

「それでは皆様。これより剣技の実技指導を行いますので、剣士たるもの始まりの挨拶はしっかりと。はい、せーの」


「よろしくお願いしまーす」

「よろしくお願いします」

「よろしくお願いします……」

「よろしゃーす!」

「よろしくお願いします!」

「よ、よよよろしくおね、おお願いしままま……」

「よろしくお願いしまー……って真視、あんた緊張し過ぎてない?」

「よろしくお願いしますです!」


 マスター主催の交流試合の翌日、俺たち支部剣士総勢八名はメイディさんの指導の下、合同での訓練を始めていた。


 本来は焔神えんじんの後継者である俺の個人レッスンだったのだが、どこからか噂を嗅ぎ付けて次から次へと参加希望者が増えた結果、ここまでの大所帯となってしまった。


 そりゃあ、先生は伝説たる始まりの聖癖剣士なわけだし、こんな貴重な体験を見逃すわけはないよな。


「ではまず最初に行いますのは皆様の戦い方……どのように動くのかをこの目で判断しますので、軽く模擬試合をしていただきます」

「模擬試合……ってことは、聖癖剣無しの試合ってことか」


 挨拶をし終えると、メイディさんから早速指示が下された。模擬試合をこれから行うらしい。

 ちなみに、聖癖剣士にとって試合と試合には明確な区別が付けられている。


 模擬が模造剣で戦うスタイルで、練習が実際に聖癖剣を使うスタイルのことを指す。

 剣の加護を受けない分、素の戦闘力が求められる模擬戦。ある意味真剣での戦いより難しいのだ。


「この中にはくじの棒が入っており、引いた色と同じ色の剣士同士で試合を行います。ではご主人様から順にどうぞ。全員が引き終わるまで棒の色は見てはいけませんよ」


 次元収納の渦が現れ、そこに俺から順番に手を突っ込んで中の棒を取る。

 王様ゲームかな? 全員がくじ棒を引き終えると、一斉に色を確認。


「俺は白か」

「え、私も白です……」


「あたし緑ー! 翠湊すいそうの色じゃん!」

「緑色! 私も緑です!」


「紫は……どなたでしょう」

「あ、自分です!」


「黄色……は、幻狼ね」

「ひえぇ……」


 厳正なるくじ引きの結果はこうなった。


 白組は焔衣兼人四ツ目真視よつめ まみ


 緑組は瑞着響みずき ひびき煙温汽イェンウォンチーさん。


 紫組は凍原青音いてはら つらね輝井星皇てるい ほしのおうじ


 そして黄組は日向燦葉ひゅうが さんば狐野幻狼こんの まほろだ。


 この4グループで試合を行い、それぞれの動きを確認し合うようだ。

 そういえば真視とは一回も試合をしたことが無かったか。


 確か権能がまだ覚醒してないだったかで実力を発揮出来ないとか何とか言ってた気がする。

 何であれ初めてあいつと試合するんだ。模擬とはいえどこまでやれるのか確認しないとな。


「では早速白チームから試合を始めます。試合時間は十分。降参や試合放棄とされる行為は原則禁止。生身への致命打になりえる攻撃は基本寸止めを心がけてください。いいですね?」


「だってさ。頑張ろうぜ」

「ふっ、はっ、はああ。ちょ、ちょっと待ってください。こ、心の準備をぉぉ……!」


 どうやら最初は俺たちみたいだ。メイディさんからの説明を聞きつつ、試合位置へつく。


 試合がすぐに始まることを知ってか、真視は少し冷静さを欠いてるようだ。両目が限界まで開き、特徴的なギョロ目が泳ぎまくっている。


 うーん、あれ大丈夫か……? 見てるだけで心配になってくるほど緊張しているのが分かるぞ。

 極度のあがり症とは聞いているが、まさかここまでとは。剣士としての活動に支障を来しかねないな。


「両者前へ。剣士たるもの模擬試合であっても堂々とした戦いをするように。では、用意──」


「ああもう、ほら。いつまでも緊張してちゃメイディさんにも迷惑だ。剣構えて」

「ひょ、ひょひょひょ、ひょんな……。ああうう……」


 試合開始のカウントダウンは無情にも始まっている。メイディさんめ、真視の緊張状態でもお構いなしだな。


 そりゃあ剣士の育成指導に関しては旧々レベルの考えを持ってる人だからなぁ。ただの緊張程度は叩いて直すのが一番って考えてそう。


 だからと言って中断するわけにもいかない。こうなったら速攻で試合を終わらせてやるのが一番優しい方法なのかもしれん。


「──始め!」


 そして試合開始の合図がされた。真視は未だ緊張で硬直したままだが、俺はすぐに後退して距離を取る。


 しかし……やはり戦いづらい。元々細めの体つきで虚弱そうなイメージもあったし、何も知らない人がこの場面を見たら素人にいきなり剣を持たせて戦わせると勘違いされそうだ。


 可哀想ってか何というか、緊張ぶりがこっちにまで伝わってくる。実に厳しいぜ。精神的に。


「真視、マジで大丈夫か? 戦える?」

「だ、だだい大丈夫ぶで、でです! 良いとこみ、見せないと、せいちょ、出来ませんっ、から!」


 もう口に出す言葉でさえがどもり強過ぎてて全然大丈夫そうに見えない。

 ええ……どうすればいいの? 攻めても良いのかな。やりづらすぎてこっちも何も出来ないんだが。


 本当に一発剣を入れたらそのまま倒れそう。まだ何もしてないのに不公平な気分だ。俺が悪いって意味で。


「まみみーん! 何やってんの。あたしとかオージとする時は緊張しないじゃん! 相手がケンティーでも同じだってー!」

「そうですよー! メイディさんの指導の下とはいえ所詮は模擬戦。負けてもノーカンです!」


「うっ、うぇぇ……」


 とうとう外野からも応援の声が。響と輝井の言葉から察するに今回の緊張ぶりは相当なんだろう。

 一体何が真視をここまで緊張させるのか。あがり症だとはいえ流石に異常と言わざるを得ない。


 もう何かそういう事情でもあるのかな。俺がディザストと因縁があることや、純騎が支部長母親と確執があったりとかの類いに近しい何かが。


「いっ、いきぅ……行きまぁす!」


 どもった声で叫びながら、真視はようやく動いてくれた。


 とはいえまだ緊張は抜けていない。無駄に力の入った堂々さの欠片もないバタバタ走りで近付いてくる。

 おいおい……。マジで素人じゃないんだからさ、流石にこれはどうかと思うぞ。


 そう緊張しなくても俺は練習試合に関しては無勝なんだぜ?

 せめて勝てると高を括るくらいの気持ちで来てほしいんだけど……。


 これを避けるのは簡単だが、だからといってそんなことはしない。試合として成立するよう逃げずに真正面からぶつかり合う。


「む……。おい真視。本当は大丈夫じゃないだろ。全然力入ってないけど」

「ご、ごめんんなさ、さい。人の目がお、多い上に、め、めめめメイディ、さんに見られてると思ったら、ち、力出なくて……」


 真視の剣を受け止めた感想はあまりにも弱々しい一撃であるということだ。

 これじゃあ片手で弾き返せる。それくらいに弱い。


 本人曰くメイディさん指導の下でやることがかなりのプレッシャーになっている模様。あと普段より人が多いことも原因の一つらしい。


 えぇ……? じゃあどうしてレッスンに参加したんだよ。まぁどうせ響に半ば強制的に連れてこられたんだろうけど。


「真視。模擬戦とはいえ俺との初めての戦いなんだ。頼むからもうちょい本気で来れないか? じゃないとメイディさん怒るぞ?」

「ひ、ひぃっ。ど、どうにか頑張りますぅ~……!」


 脅しのつもりで言ったわけじゃないけど、俺は真視に本気で来るよう頼み込む。

 流石に怒られるのは勘弁願いたいようで、ようやく真視は剣に力を込めてくれるようになった。


 そこからはやっと剣士らしい剣の打ち合いに発展。カンカンという軽い素材で出来た剣の音が響く。

 模擬戦の上に相手が真視ってのもあるけど、剣舞をしていない俺でも上手く立ち回れている。


 俺がこれまでしてきた戦いの多くは剣舞があってこそ成し得た物。だから、剣舞無しの戦いってのは案外経験が少ない。


 ふむ、剣舞無しでの戦いも積極的にやってみるか。他の剣士はそれがスタンダードなわけだし、頼り切りも良くはないよな。


 そして十分間に渡る模擬試合は平行線を維持したまま終了。メイディさんの合図で最初の試合は終了。一応俺の判定勝ちという結果となった。


 模擬とはいえ最初の支部剣士への勝利が判定勝ちとは思わなかった。勝ったけど何つーか、あんまり嬉しさはないな。


「お疲れ様でした。こちらタオルとドリンクです。残りの試合が終わるまでお待ちください」


 そう言われて渡された物を受け取って白組おれたちは別の場所で待機。次の試合を傍観する。

 次は緑組。響と温温さんなのだが……内容はダイジェストで語ってやろう。




 俺たちとは違い、緑組は遠慮も躊躇も無く試合を運んでいく。

 初っぱなから飛ばすのがお互いのスタイル。相似点はそのあたりだろう。勿論、全く同じではないが。


「隙ありですっ!」

「うぉぅ!? ってー、ちょっと! 足払いとか卑怯だし!」

「敵が剣だけで戦うと思わないこと。これ、中国の支部で学んだことです!」


 温温さんは昨日の試合と同じく剣士にあるまじき搦め手を多用するスタイルでもある。

 響から非難されてもお構いなし。ううむ、やはり海を越えた先の戦い方は日本とは違うようだ。


 そして戦いの結末は温温さんの勝利に終わる。

 響の模造剣は使っている剣に合わせて翠湊すいそうに近い大型の剣。対する温温さんは俺と同じ普通のロングソード型だ。


 剣の補助も無い以上普通は響が優勢になるんだけど、あろうことか温温さんは響の剣を豪快に弾き飛ばしたのだ!


 そこをダイジェストしちゃダメだろうという気持ちは分かるが次が押してるもんでな。次は紫組だ。




 紫組は凍原と輝井。何というか珍しい組み合わせでちょっと気になる。

 輝井はどちらかと言うと攻める方だが、対する凍原はどっしりと待ち構える防御タイプ。


 正反対のスタイル同士だけど、権能も補助も無い模擬戦ではどう戦うのか。見物だな。


「輝井様、剣の加護が解除されていないようですので、お気をつけください」


「え? あ、そうでしたね! すみません。今解くので待っててください」


 試合が始まる前にメイディさんから注意が飛ばされてしまう。

 どうやら輝井のやつ剣の補助を解除し忘れてたらしい。おいおい、そういうの気を付けてくれよな。


 言われてすぐにごしごしと目をこすり、頭を数回振って顔を上げた時、その変化に気付いてしまう。


「ん!? あれ……輝井、目どうしたんだ? 光ってないぞ!?」


 そう、先の動作を経た輝井の目からは、あの目映い光が消えてしまったのだ!

 いや確かに剣の副次効果なのは知ってるけど、そういう仕組みで消せるのかよ。それは知らなかった。


 今の輝井の両目……びっくりするほど暗い。

 それはもう暗闇を切り取ったかの如き澱んだ黒目。印象がまるで180度変わる。


「あはは、すみません。この目は正直好きじゃないので、普段人目があるところ以外は光らせてるんです。勿論目が暗くなったからと言って性格まで暗くなるなんてことはないのでご安心を!」

「輝井さんの光ってない目を見るのは私も初めてですね……。なるほど、新たな知見を得ました」


 そ、そっか……。輝井って常に目が光ってるから制御出来ないのかと思ってたんだけど、元の目がコンプレックスだからずっと光らせてたのか。


 行動部隊とはいえほぼ同期である凍原も見たことがないレベルで光らせてるってことか。こりゃ相当気にしてるんだな。


 思わぬタイミングで輝井の知られざる面を知ってしまった。それはそれとして模擬戦は続行される。

 しかし、試合の内容はあまりにも普通過ぎて語れる部分がない。


 良く言えば模範的……悪く言えば凹凸のない平坦な試合と言ったところ。まぁそうもなるか。

 何せ輝井は銃形態を中心に扱う。一方の凍原は権能の扱いが非常に上手い。


 だが模擬戦で使う剣には銃への変形機構は無いし、権能どころか剣の補助を解いて戦うのが前提。

 要はお互いが得意な部分を禁止されての戦いになっている。本気を出せなくて当然だ。


「──試合終了。時間切れにより両者引き分けです」


「ああ、結構頑張ったんですけどね……」

「悔しいですが普段の戦いを権能ばかりに頼っていることを改めて認識しました。改善点ですね」


 模擬戦の結果はタイムアウトによる引き分けドロー。得意を封じられたが故の結末だ。

 これで紫組も終了。さて、最後なんだけど……。




「私たちでラストね。幻狼、行くわよ」

「ひえぇ……」


 最後、黄組──日向と幻狼のコンビ。

 ううむ、正直一番心配な組み合わせだ。外野の俺も思わず不安になる。


 何がって言えば日向の性格の悪……厳しさに幻狼がどこまで耐えられるかという点だろう。

 おまけにメイディさんから褒められるくらいには強いんだから、怪我でもさせてしまいそうでな……。


 勿論幻狼の実力を疑ってるわけじゃない。支部で最年少の身であるにも関わらず俺に大差で勝ってるんだ。それなりの強さがあることは知っている。


 それでも……なんかなぁ。幻狼には悪いが恐らく一番の外れくじだと俺は思う。

 そう心配している間にも準備は着々と進む。気付けば二人は向かい合って開始の合図を待っていた。


「舞々子さんの所に行って以来だけど、絶対負けないから」

「はい……。でも僕も負けません」


 この試合もダイジェストでお送り致します────と言いたいところだったが、想定外の事態となった。

 よってその全容をお伝えしようと思う。


「では試合、始め!」


 メイディさんによる三度目の賽を投げる合図。

 それと同時に動いたのは……まさかの幻狼だった。


「なっ……!?」


 これには日向も驚かざるを得ない。俺だって驚いたくらいだ。

 あの弱気な姿勢の幻狼がこんなに強気な姿勢で攻めてきたのだから。


 予想もしない動きに惑わされた日向。しかし、それでもメイディさんに褒められただけはあって、咄嗟に防御をしてみせる。


「あんた……っ、前と全然違うじゃん! 成長し過ぎてない!?」

「はい。舞々子さんたちとの訓練、焔衣さんが教えてくれた強さの秘訣、そして闇の剣士の戦い。この一年、僕は沢山の経験をしてきました。もう昔の僕とは違います!」


 幻狼、お前ってやつは遂にそこまで言えるようになったのか!


 当人には失礼だが少し見くびっていた。いつ会っても常にびくびくしていたのに、戦いの時はまるで別人のよう。


 もしかして効いているのか? 俺が教えた剣舞が。

 確かに飲み込みは相当早かったし、何なら前に会った時に見た剣舞はかなり上手に舞えていた。


 まさかとは思うが……あいつはもう領域に達しているとでも言うのか!?

 そうだとすれば何という成長速度。俺がまだたどり着いてない領域にいるなんて、信じられない。


「嘘、本当に強くなってるっ……! 正直想像以上じゃない。見直したわ」

「ありがとうございますっ! でもまだまだです!」


 強烈な剣の連打に押され気味の日向。あいつにとっても幻狼の成長さ加減には心底驚いている模様。

 だが褒められても攻撃の手は緩めない。舞々子さん譲りの厳しさが相手を襲う。


 防戦一方の日向。でもこのままやられっぱなしにはならないよな? さて、ここからどう切り抜ける。


「でも、こっちだって前と違う。負けてたまるか!」

「いっ……!?」


 ここで日向、反撃に移り始める。自分自身の成長を強く強調しながら幻狼の剣を受け止めた。


 そのまま剣を弾き返して攻勢に。今度は幻狼が守りに入り始める。

 流石に年齢が四~五歳も離れていれば女性の日向でも幻狼の身体能力を上回れるよな。


 ましてや普段の訓練に加え趣味のサイクリング。それだけでも十分鍛えささるわけだし素の運動能力は明らかに日向が上。


「ふっ! ううっ……」

「そっちがどのくらい強くなっても、私はその上を行ってみせる! 支部所属だからって戦闘経験が上回れてると思わないことね!」


 日向の奴、強く言うなぁ。一回メイディさんと戦ったからとはいえ、そこまで自信を付かせる戦いでも無かっただろうに。


 そこから攻撃の手を強め、さらに攻め返す。恐らく俺たちの中じゃ一番攻撃的な動きをしていると思う。

 年下相手にも容赦の無い猛攻。先ほどまで優勢だった幻狼が押されていた。


 試合はまだ七分近く残っている。この戦い、どんな風に決着がつくのか……。


「……っ、そこだ!」

「んなっ──きゃっ!?」


 だがそれは思いの外早くついてしまった。

 連撃を受け止め続けていた幻狼は相手の動きを見切り、一瞬の隙を突いて反撃へ転じる。


 そのやり方は──日向の横薙ぎからの次の手に移ろうとした僅かな瞬間にかましたのだ……タックルを。

 この思わぬカウンターに驚いた日向。よろめいて後ろに倒れ込んでしまう。


 まさかの温温さんと同じ搦め手を使うとは……。勝利への執念というか何というか、色々と変わったな。


「僕の……勝ちです」

「ぐっ……。メイディさん! 今のアリなの!? タックルとかそんなことしても許して良いわけ!?」


 倒れ込む相手に模造剣の切っ先と敗北を突きつけ見事(?)勝利を掴み取った幻狼。

 だが当然納得しない日向は審判メイディさんに抗議を持ちかけるよな。


「勿論です。堂々と戦うよう言った手前、実践において相手が剣のみで戦うとは限りません。よって勝負は狐野様の勝ちですが、試合としては──です」


「え……!? ど、どうして……」

「は? 幻狼の勝ちだけど無効って……ちょっと、意味が分からないんですけど」


 でもメイディさんからの言葉は──まさかの無効。

 幻狼の勝利でもなければ引き分けでもない。これは一体どういうことだ?


 この判定には試合をした二人たちは勿論のこと外野の俺たちも困惑をせざるを得ない。

 疑惑……というか、何も分からない俺たちの視線に構わず、メイディさんは次の行動へと移る。


「お二方もお疲れさまでした。ではこれより模擬試合の結果と私の主観による感想のお時間を取らせていただきます。では皆様、休憩しながらで構いませんのでお聞きください」


 他と同じようにタオルとドリンクを黄組に渡すと、メイディさんは早速説明をしてくれるようだ。


 この模擬試合、単に剣の補助無しでどれだけ戦えるかを見るだけじゃないのか?

 とにかく模擬試合は全部終わった。これからする話に耳を傾けておくことにするか。

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