第2話 内科後期研修が始まる。
後期研修医となり、初期研修医の同期9人のうちタケ、はまやん、山村君、佐藤さんの4人は九田記念病院を離れ、それぞれの道へ、残った5人のうち窪ちゃんは外科へ、タマゴン、ぶっちゃん、シノちゃんと僕の4人が内科に残った。後期研修は、循環器内科、消化器内科、呼吸器内科、総合内科の4つの診療科(師匠は研修委員長であり、職責としては副院長かつ内科統括部長であり、なおかつ、呼吸器内科と総合内科の部長である)の各科をローテートしながら、一つの目標はgeneralistとして、内科学会の総合内科専門医を取得すること、あとは自分の希望するsubspecialityを伸ばす、ということを目標としていた。後期研修の基本的な方針も、やはり師匠の考える
「内科医として、specialistであるまえにgeneralistであれ」
という考えに沿った研修であった。なので(というか、人員の都合もあるのだが)当直については初期研修医と同様にERでの当直を継続し(とはいえ、初期研修を修了したので、今度は後輩の指導をしたりしながら自分も診察を行なう、夜間帯のERリーダー医としての役割を担う)、これまで通り、内科以外の症例も診察、治療を行なった。
これまでは、各診療科を6か月ずつローテートすることになっていたが、私たちの学年から4か月ずつのローテートに変わった。僕の後期研修1年目(つまり3年目)プログラムは循環器内科4か月→消化器内科4か月→呼吸器内科4か月と決まった。初期研修医では専門手技には触れない、ということであったが、これからは様々な専門手技を経験していくことになる。いよいよ内科医としての修業が始まった。
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