第3話
次の日も。
また次の日も。
彼女はその席に座っている。俺はただ、今までと同じように3両目1番ドアの側のつり革に捕まりながら小説を読むだけ。
そんな中でも見つけたことがある。
彼女の最寄りの駅は恐らく東鷹米だ。というのも通勤快速アクアラインは東鷹米駅から発車し、俺の最寄りの鹿戸、みなと公園、ターミナル駅の吉織、浜町、星蘭高校の最寄りの星川西、龍聖学園前駅、天越の順で止まる。俺が乗る時には彼女はそこに座っている。東鷹米しかありえない。
彼女はいつも本を読んでいる。何の本かはわからない。左手の人差し指と中指の間に押し花で作ったであろう栞を挟みながら読む癖がある。
スマホなどの電子機器類を彼女が使っているのを見たことがない。彼女の雰囲気からして、ガラケーユーザーの可能性も考えられる。
ある日、転機があった。
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