『第二部茶番劇兼あとがき』


「美恋と」

「一斗の」

「「あとがき代弁コーナー!」」


 ドンドンドン、パフパフパフ!


「って、あれ? 音黒せんせーは?」

「さあ? なんか、『あの終わり方じゃ、さすがに出て行けねぇだろ』って言ってたわよ? それで、私が代わりを任されたのよね」

「ふーん。まあいいか」


 何か知らんけど、事情でもあるのだろうか。

 でもまあ、いつもの気まぐれかもしれないけどな。

 ということで、俺は美恋とあとがき代弁を続けることに。


「まずは、第二部の内容についてよね」

「あ、そうだ。ページトップのあらすじというか、作品紹介のところに、ダブルヒロインって書いてあるのに、お前のせいでトリプルヒロインになっちまったな」

「別に良いじゃない。“ふたりはプリキュア”だって、いつの間にか三人目が出てたし、そんなもんでしょ?」

「いや知らんけど…… あ、あれか。“遊戯王5Ds”に六体目のドラゴンが出るようなもんか。なるほどな」

「いや知らないけど……」


 ふむ。これがジェンダーというやつだろうか。なんか違う気もするが。


「そういや、第一部と比べると結構短かったよな」

「ホントはもっと短くなる予定だったらしいわよ? ほんの五万字くらいの短編にするつもりが、ついつい七万字くらいまで膨れたらしいわね」

「ほーん。まあ、書いていて楽しかったんだろうな、あいつ(原作者)」

「楽しむのは勝手だけれど、色々と問題があるわよね。この第二部って」


 も、問題……? はて、何かあっただろうか?

 むしろ、強いて言えば一度だって、正常だった記憶も無いのだが。


「まず、『迷宮』の設定よね。あれ、説明不足が酷過ぎるわよ! しかも、唐突だし!」

「なるほど。その件か」

「冷静になってみなさいよ。良い話風に終わったけれど、冷静になると私って殺人組織の片棒を担いでいるのよ!? ただの悪役じゃない!」


 言われてみればそうだな。ヒロインが純粋な悪役というのはラブコメとしてあり得ない展開だ。

 でもなぁ……


「そもそも、『迷宮』組織の設定が、『デスゲームで救ってくれたから、私をあなたの好きにしていいよ』の流用……、もといパラレルワールド要素だからなぁ。詳しくは、そっちを読んでもらうのが一番だな」


 というか、もともと本作は『デスゲームで救ってくれたから~』の宣伝用に執筆した作品だしな。これが正しい形と言えなくもないだろう。


「好き勝手に書くのは良いけど、もっと考えて書いてほしいわよね。オチもグダグダだったし」

「まあ、それもそうだな。でも、次の第三部で色々と不足している部分は回収するつもりらしいから、そっちに期待だ」

「はぁ……、信じて良いのかしらね……?」


 んー、どうだろうな……? なるようにしかならないか。


「で、続きはいつ更新になるの?」

「それは……、未定だな」

「そこはいつも通りなのね……」


 毎度のことだが、進九郎はあんなでも一応はファンタジア文庫の作家なのである。商業作品を優先するのは仕方のないことなのだ。ま、大目に見てやってほしい次第。


「次の第三部で完結させる気らしいけど、実際に完結するかどうかは進九郎の気分次第だ」

「計画性の無さが如実に表れているわね」

「それもそうだな」


 俺が言うと、美恋は思い出したように言葉を続ける。


「他にもあいつ(原作者)には言いたいことがあるのよね…… 今さらだけれど。分かるかしら? この違和感について…… どう、一斗?」

「まったく分からん」


 はてさて。いったい、何のことを言っているんだろうか、こいつは?


「原作者のやつ、ずっと小説の文章の書き方を間違えていたのよ!」

「ん、どういうことだ?」

「『……』の後、文字が続く場合は空白になっているでしょ? これ、書き方がおかしいのよ!」

「え、そうなのか……!? まあ、今更感が凄いけどな」



 ――それは、著者校正とかいう作業をしていた時のこと。

 普通の書き方と違うということを、進九郎は校正者さんに指摘されていたのだった!

「例えば…… こういうやつ」

 こんなことも知らずに、進九郎は今まで小説を書いて来ていたのだった……!

 あまつさえ、それでファンタジア大賞で入選していたのだった!

 逆説的に、ちょっとの間違いがあったくらいじゃ、新人賞でマイナスなどされないということでもある。……たぶん!

 これについて、読者の皆様は読みにくさを感じていたのでしょうが……、それはすみませんでした! 精進します! でも、面倒なので、今までの原稿は直しません!(クズ)by 進九郎



「さて、本作に関する文句を言っていたらキリがないからな。そろそろ、次の話題に移ろう」

「それもそうね。となると、“デスゲームで救ってくれたから~”の件かしら」


 まあ、その件だろうな。

 とはいえ、別に進捗があったわけでもないんだけど。

 強いて言えば、無事に発売されますよってくらいか。


「とりあえず、今週5/20に発売だな。皆様、よければ読んでやってください! よろしくお願いします!」

「本作と一部シェアワールドっぽいことをしているから、ちょっとした発見があるかもしれないわ! 特に、第二部は!」


 とまあ、これくらいかな。

 あと、作者のTwitterアカウントを作ったらしいので、是非フォローしてやってください。クソどうでもいい情報を、積極的に提供しているぞ!


「んじゃ、この辺で締めに入るか」

「ええ、次は第三部ね。……一斗、色々と覚悟しておきなさいよね。ふふん」

「えーっと……?」


 蠱惑的な視線で俺を見やる美恋だった。

 その……、まあ、その辺は次回の話ってことで、触れないでおこう……


「では、いつもの原作者からの伝言を。

『ついに“デスゲームで救ってくれたから、私をあなたの好きにしていいよ”が発売します! これが売れないと、二巻の初稿がもれなく無駄になります! 怖ぇえええ! 今から緊張で吐きそうです。皆様、良ければ買ってやってくだせぇ。マジでお願いします!』

とのこと。第三部もまだ先のことになると思うのですが、また投稿されたらよろしくお願いします! それでは!」


 ――つづく。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

死んで、ゾンビで、デスゲームして、あとラブコメもする 進九郎 @trishula

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ