第80章 復讐だ!①

 ゲバラの眼に、強大な塊が見えてきた。しかも、もぞもぞと動いていた。


「いた。まったくしぶとい野郎だぜ」

 ゲバラは復讐心をあらわにした眼で、前方を睨みつけた。


 ゾルダーは頭だけになっても、やはり生きていた。巨大な口と顎を推力にし、溶岩湖を目指していた。どうやら溶岩池の成分を使って、体を再生させるつもりのようだ。


 ゲバラは、ゾルダーの前進を阻むように、正面に戦闘機を浮かせた。改めて巨大な頭の大きさに、ゲバラは目を見張った。巨大ガス貯蔵タンクほどの大きさだ。


「ずいぶん、惨めな姿だな」

 ゲバラは吐き捨てるように、ゾルダーに声を投げつけた。


 後を追ってきたガガーリンたちが、ガスタンクの周りを取り囲んだ。


「ふん、その減らず口は、後で数倍にしてかえしてやる」

 ゾルダーが挑発するように、声を投げ返してきた。


「そのくそみたいな頭だけで何ができる」

 ゲバラは憎悪の眼を滾らせて言い返した。


「まあ見ていろ」

 ゾルダーは、また溶岩湖に向かって進みだした。


「おっと、そうはさせねえぜ。てめえの狙いはわかっている」

 ゲバラは機体を下げ、ゾルダーの真正面に浮いた。


「そうか。それなら俺様を止めてみろ」

 ゾルダーが挑発する言葉を投げつけてきた。


 ゾルダーの狙いはレーザー弾やミサイル弾で自分を攻撃させて、さらに巨大化する算段だと、ゲバラは即座に理解した。



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