第80章 復讐だ!①
ゲバラの眼に、強大な塊が見えてきた。しかも、もぞもぞと動いていた。
「いた。まったくしぶとい野郎だぜ」
ゲバラは復讐心をあらわにした眼で、前方を睨みつけた。
ゾルダーは頭だけになっても、やはり生きていた。巨大な口と顎を推力にし、溶岩湖を目指していた。どうやら溶岩池の成分を使って、体を再生させるつもりのようだ。
ゲバラは、ゾルダーの前進を阻むように、正面に戦闘機を浮かせた。改めて巨大な頭の大きさに、ゲバラは目を見張った。巨大ガス貯蔵タンクほどの大きさだ。
「ずいぶん、惨めな姿だな」
ゲバラは吐き捨てるように、ゾルダーに声を投げつけた。
後を追ってきたガガーリンたちが、ガスタンクの周りを取り囲んだ。
「ふん、その減らず口は、後で数倍にしてかえしてやる」
ゾルダーが挑発するように、声を投げ返してきた。
「そのくそみたいな頭だけで何ができる」
ゲバラは憎悪の眼を滾らせて言い返した。
「まあ見ていろ」
ゾルダーは、また溶岩湖に向かって進みだした。
「おっと、そうはさせねえぜ。てめえの狙いはわかっている」
ゲバラは機体を下げ、ゾルダーの真正面に浮いた。
「そうか。それなら俺様を止めてみろ」
ゾルダーが挑発する言葉を投げつけてきた。
ゾルダーの狙いはレーザー弾やミサイル弾で自分を攻撃させて、さらに巨大化する算段だと、ゲバラは即座に理解した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます