第77章 進撃の超巨大怪物⑩
「アリーナ、奴の眼を狙え。俺が奴の注意をひきつける」
そこにゲバラの声が飛び込んできた。
ゲバラは怪物の正面に浮くと、戦闘機のハッチを開けて顔を出し、ゾルダーの巨大な眼を睨みつけた。
「ゾルダー! 元の体では俺と戦えなくて、体をでかくしたということか」
ゲバラが挑発する声を投げつけた。
「おまえと戦えない? 邪魔が入らなければ、おまえはとっくに死んでいた」
見下すように超重低音の声を投げ返してきた。
巨大化したことで、声量も半端なかった。俺の機体も音量で揺れた。近くで耳にしたら鼓膜が破れそうな、まるで大爆音だ。
「この大気は火山の噴火以外にも、どうやら金星の温室効果も真似たようだな。その物質が俺様の栄養となった。それと火星の質量は金星の千分の1ぐらいしかない。おかげで、予想以上に体も大きくなった」
ゾルダーが声を返すと、急激に巨大化した体をほぐすように首をひねった。
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