第75章 俺たちは負けるわけにはいかねえんだ①

「ゾルダー様! 2号艦が」

 部下の叫ぶような声に、ゾルダーは派手に爆発していく艦船を食い入るように凝視していた。


「いったい、どういうことだ?! 全滅寸前の人間どもに破壊できるわけはない」

 ゾルダーは荒げた声を落とした。


「2号艦船が破壊された先に、なにか大きなものが映っています」

 レーダーを眼にしたまま、部下が声を上げてきた。


「なに? 肉眼では何も見えないが」

 モニターを睨むようにしたまま、ゾルダーは声を返した。


「そういうことか。Sガンマー波を、あそこに向けろ! 正体を暴いてやる」

 ゾルダーは即座に命令すると、モニターに眼をやった。


「これは? なるほど、ガーピスがよこしたようだな。集中砲火を浴びせろ!」

 怒声混じりの声で命令した。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る