第74章 防衛戦再び⑪

 戦闘状況を睨むように見ていたゾルダーは、口を歪めた。


「いったいどういうことだ? 戦闘機が次々と破壊されだしている」

 ゾルダーは怒鳴るように声を張り上げた。


 楽勝ムードだった戦況が、突如として劣勢に急変していることに、信じられないという顔を浮かべた。


 ズズーン!! という衝撃音がコックピット内に響き、ゾルダーの足下が揺らいだ。


「敵の攻撃を受けました!」

 部下が声を張り上げてきた。


「被弾したのは、左側エンジン部分です」

 続けて報告してきた。


「撃った相手はどこにいる?!」

 ゾルダーはまた怒鳴るように訊き返した。


「それが、相手の姿が見えません」

 困惑するような顔で告げてきた。


「なに? 見えない? ……もしかして? 見えない奴の正体を暴いてやる。Sガンマー波を照射しろ」

 外を睨みつけるように眼をやりながら、即座に命令した。


「はい」

 部下が操作すると、自軍の戦闘機を闇討ちのように襲っている戦闘機が、照明を浴びたように映っていた。


「やはりな。叩き潰せ」

 ゾルダーは声を飛ばした。


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