第72章 老人変態VS怪物④

 赤い土埃を周りに飛ばして戦闘機を着陸させたアリーナは、大地に飛び降りるとドームにすぐさま駆け付けた。入り口にはレオニードと彼の部下たちが一斉攻撃の態勢を整え、中の様子を伺っていた。


「宮島さんは?」

 そこに駆け付けたアリーナは、ファーム内の映像を見ているレオニードに訊ねた。


「宮島さんは、怪物と戦っています。援護したいのですが、あまりにも動きが速すぎて、下手をすれば宮島さんを撃ってしまう。それにしても宮島さんは、本当に人間ですか? これを見てください。とても人間とは思えない」

 レオニードが中の映像を見るよう促してきた。


 モニターに眼をやったアリーナは、怪物と凄まじいバトルを繰り広げている宮島の姿に驚愕した。そこに映っている宮島は、まるで別人だった。まるでゲバラを連想させた。レオニードが人間ではないと思うのも無理はなかった。まあ、確かに、宮島の肉体は人間ではないが。

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