第71章 ザイオンの逆襲⑥
ロボット兵の隙をついて別の岩に隠れた俺は、銃を空に構えてロボット兵がやってくるのを待った。銃を上に向けたのは、あのひょっこりおじさんのように、この岩の上から、ひょいと顔を出すかもしれないからだ。万が一にも備えるということだ。だがその予想は外れた。ロボット兵は、ひょっこりおじさんにはならずに、俺には気づかず銃を構え前に進んでいった。俺との距離はおよそ20メートル。この至近距離なら、いくら射撃が下手でも、レーザー弾なら確実に当たる。
ゲームオーバーだぜ、ロボット兵君。俺は背中を見せたロボット兵に銃口を向け、引き金を引いた。ブシュ! ブシュ! 弾は背中を貫通し、ロボット兵は吹っ飛ぶように前に倒れた。念のため、とどめを刺した。穴だらけになったロボット兵の傍に近づくと、背中から撃つとは卑怯だぞ! とでも言いそうな顔を向けて倒れていた。
「だまし討ちで悪いな。だがおめえは、たくさんの人間を殺した。その報いだ」
俺は捨て台詞を残し、銃声が聞こえる方向に走った。
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