第70章 防衛戦⑥

 アリーナたちの攻撃を掻い潜り、戦闘機が反撃しながらスズメバチの大群のように出てきた。艦船を攻撃していたアリーナたちは、狙いを戦闘機に変え、次々と撃破した。だが数がものを言った。出てきた直後に餌食になっていく仲間の戦闘機の間を抜け、20数機が襲いかってきた。双方入り乱れての激しい宇宙戦だ。バラバラに吹き飛ぶ戦闘機。奮闘する人間たちの戦闘機も、1機、2機と撃墜されていった。一方、キアヌが率いる5人のパイロットたちは全員、無傷だった。だが敵の数が増えていくにつれ、1機で4機を相手に戦うことになった。さすがに1対4では勝ち目はない。アリーナの戦闘機も囲まれた。そこに助っ人がやってきた。キアヌだ。たちまち1機を破壊した。


「キアヌ、ありがとう」

 アリーナは礼を述べた。


「まだ礼を言うのは早いぞ。後3機が残っている。後は任せた」

 キアヌはそう言うと、苦戦をしている仲間の援護に向かった。


 仲間をやられた3機が怒り狂ったように、1機になったアリーナの戦闘機に猛然と襲い掛かってきた。だが3機ではアリーナの敵ではない。執拗な攻撃を巧みにかわしながら、3機を仕留めた。

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