第62章 死闘②
マルコたちが破壊したエンジンルームの先には、明るい空が見えていた。
「あそこから脱出だ!」
マルコは生き残った西施と共に、爆発でぱっくりと開いた先を目指した。
「くう」
走りかけたところで、マルコは膝をがっくりと床に落とした。
マルコは激しい銃撃戦で、右のわき腹を撃たれていた。
「マルコ!」
西施が傍に駆け寄ってきた。
「俺に構うな。先に行け」
マルコは腰を落とした姿勢で、周りに眼をやった。
敵を全員倒した代償は、あまりにも大きかった。仲間もみんな死んでしまった。
「あなたを置いては行けないわ。さあ、一緒に逃げるのよ!」
西施が叫ぶように声を飛ばすと、すぐにマルコの体を支えた。
「すまん」
マルコは西施に支えられながら、外を目指した。
黒煙が立ち込める合間から、青空も見える。だがその美しい空を汚すかのように、空中戦が続いているのも見えた。
「さあ、行くわよ」
二人は海に向かって飛び降り心中。いや、旗艦機から脱出した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます