第61章 殺るか殺されるか⑩
ゲバラが放った弾はヒムラーの体を何度も捉えたが、ボディースーツに弾き返された。このままでは勝ち目は薄い。ゲバラは最後の手段、スーパープラズマ波を発生させた。
予想した通りだった。ヒムラーのレーザー弾がやんだ。だが、自分のレーザー銃も役にたたなくなった。復旧まで数分はかかる。
すると、ヒムラーが銃をその場に捨てて、猛然と襲い掛かってきた。今度は素手による激しいバトルが始まった。殴る蹴る、投げ飛ばす、激しい格闘戦に変わった。ヒムラーの強さは、異次元だった。ゲバラはこれまで素手の格闘で、一度も負けたことはなかった。だが、今回ばかりは勝手が違う。
「たいしたもんだ。このスーツがなければ、やられていたな。だがいまは俺の方が強い」
蹴りを受けて、後方に退いたヒムラーが声を飛ばすと、再び猛然と攻撃してきた。
「とどめの一発だ!」ヒムラーが拳を振り上げたとき、ゲバラは上腕に装着している銃を発砲した。超合金弾はスーツに穴を開け、ヒムラーの胸を抉った。
「お、おまえ、反則だぞ!」
胸を撃たれて後方に退いたヒムラーは、傷口を抑えて猛抗議した。
「おまえこそ変なコスプレをして、超反則だろうが。こっちは生身で戦っているんだ」
ゲバラは殴られた頭を少し捻ると、声を投げ返した。
胸を撃たれたことで、自分の銃も使えることに気づいたヒムラーは腰の予備の銃を手にしようとした。それより先に、ゲバラの蹴りが早かった。壁まで蹴り飛ばされたヒムラーは、反動で床に転がったがすぐに立ち上がった。
またスパイダーマンモドキと、アイアンマンモドキの第2ラウンドの激しい格闘バトルが続いた。拳が頭を揺らし、蹴りがゲバラの腹にめり込んだ。
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