第61章 殺るか殺されるか⑦

 レーザー弾を浴びて、1人また1人と、ヒムラーの部下だけが床に転がった。発砲するレーザー弾の数は圧倒していながら、ヒムラーの部下の屍だけが増えていった。


「レーザー砲を使え! あの盾ごと吹っ飛ばしてやる」

 ヒムラーが苛立った声で命令してきた。


「まかり間違えば、機体に穴が」

 側で応戦している部下が声を返してきた。


「構わん。あいつらを倒すことが最優先だ」

 ヒムラーがさらに荒げた声を飛ばしてきた。


「奴らはレーザー砲を撃ってくるぞ! 煙幕を張って、照準を絞らせるな! すぐに後退しろ」

 天井からヒムラーたちの動きを見ていたゲバラは、キドに連絡した。


「レーザー砲を撃ってくる。全員、煙幕を張って後退だ!」

 キドが声を飛ばした。


 退却の声を追ってくるかのように、レーザー砲の弾が飛んできた。当たれば、盾も役に立たない。確実に殺されるだろう。ゲバラは仲間を助けようと連射し続けた。


「あの天井にもレーザー砲を撃て」

 ヒムラーは天井に眼をやり、声を飛ばしてきた。


「ヒムラー様、あの天井の男が、ゲバラでは?」


「誰だろうと構わん! 撃ち殺せ!」

 ヒムラーは声を飛ばすと、部下からレーザー砲を奪い取り、天井に向けた。




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