第61章 殺るか殺されるか④

 ゲバラは手を挙げた。


「奴らがやってくる。6人一組で分散して攻撃に備えろ。マルコと西施たちはまだ動いているエンジンを破壊しろ」

 鎮圧ロボを片づけたゲバラは即座に命令すると銃を構え、前に前進した。


 ゲバラたちは少し進んだだけで足を止め、発砲の態勢をとった。


「30メートル前に敵がいる。こっちの3倍の数だ。後退するぞ」

 ゲバラたちは後方へ退却した。馬の馬糞を、いや置き土産を置いて。


 そこに、今度はロボットではなく、兵士たちがぞろぞろとやってきた。ヒムラーの先兵たちだ。


「しまった! 退却しろ!」

 その声を合図のようにして、置き土産の2個の爆弾が、派手に爆発した。その爆風は、ゲバラたちも襲った。


「行くぞ!」

 ゲバラはすぐさま命令を出すと、煙の中を矢のように突進し、まだ生き残っている兵士全員を射殺した。


「この手は、二度は使えない。本当の戦いはこれからだ」

 ゲバラたちは、バラバラに転がる屍をまたぎ、前へと進んだ。

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