第60章 連合戦開始②
地球は大地も空も焼かれ続けた。特に西の空は、一面が真っ赤だった。主戦場となっている極東アジア方面だ。おそらく日本全土も焦土と化しているだろう。一方、米大陸での戦闘は完全に収まっていた。
「ガイガーは勝利を確信したら、穴倉から出てくるはずだ。そこを狙う」
ゲバラたちは、旧アメリカ北東部の最高峰、ワシントン山の山頂の一角からガイガーの帝都を睨みつけるように見ていた。
「ガイガーは本当に出てくるだろうか? これまでずっと巣篭っていた奴ですよ」
部下の1人が横に並んで訊いてきた。
「大王軍に勝利すれば、奴が地球の支配者だ。もうこそこそと隠れる必要はない。大王が生きていれば、自らの手で止めを刺しにいくだろう」
ゲバラはこれまでの経験から、そう確信していた。
だが山頂に陣取ってから、時間だけが過ぎていった。1時間が経ち、半日が経ち、夜を迎えた。周りは真っ暗になった。
一方、西の空は眠らなかった。真っ赤に焼けたままだ。
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