第38章 再生⑥

 俺の言葉に、アマールは驚いた顔に加え、なぜ? とでも言いたそうな眼をして、俺の顔を見ていた。


「どうして、そんなことを? わたしは、望んでなんかいないわ」

 案の定、拒むような口調で吐いてきた。


「君の正体はガーピスから聞いた。それでも、生まれ変われるように、ガーピスにお願いした。君に生きていてほしいんだ。絶対に死んでほしくない。俺の願いだ」

 言葉に感情を込め話しかけた。


「あなたは……わたしが嫌いだったはずよ」

 俺の心を知っていたよ、という顔をして吐いてきた。


「ああ、初めはね。でも、いまは違う。とにかく、これからも君には、ずっと生きていてほしい」

 自分の思いを素直に伝えた。


 その感情を込めた言葉を耳にして、アマールがさらに驚いたような顔をして、俺の顔を見ていた。


「わたしの正体を聞いているなら、これが最善の処置だとわかるでしょう?」

 女戦士らしく、覚悟はしているという顔をして応じてきた。


「いや、機能停止は一番、最後の手段だ。いまは、新しく生まれ変わるための再生施術を受け入れてほしい」

 俺は言葉にいっそう力を込めて、説得を続けた。


「自分の思考を持った君たちは、もう造り物ではない。命の尊さは、俺たち人間と、何も変りはしない。俺には、君が必要だ。生きて、また俺を助けてほしい」

 思わず嘆願口調で、胸の内を伝えた。


 その言葉を耳にしたアマールは、俺の顔をじっと見ていた。


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