第36章 アマール③
ジュンとの話を終えた俺は、ひどく凍り付いた顔で、ガーピスと相対していた。
「彼女の役目は終わりました」
まったく予想もしなかったガーピスの言葉が、俺の胸を突き刺した。
「役目が終わったら、彼女はどうなる?」
即座に訊き返した。
何かすごく嫌な予感がした。ゾッとする不安が、俺の全身に押し寄せてきた。
「機能を停止することになります。彼女も望んでいることです」
ガーピスが平静な口調で声を返してきた。
「機能停止って? まさか、殺すということか?」
俺はいっそう青ざめた顔で訊き返した。
「殺すとは穏やかではないですね。そうですね、確かに人間で言えば、そうと言えるかもしれません」
同じ口調で答えてきたが、その顔は曇っていた。
「なぜだ? なぜなんだ?」
俺は声を荒げて訊き返した。
「実は、彼女は、ガイガーがつくったヒューマノイドです」
ガーピスが衝撃の告白を吐いてきた。
アマールは、ガイガーが、誕生させた? 俺は一瞬、声を失った。
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