第34章 究極のAI戦士、ゲバラという男①
ジュンを助け出したゲバラは、そのまま本部に向かわずにまだ応戦している仲間の援護に向かった。交戦している仲間の姿が見えてきた。カストロたちはガイガー軍に囲まれていて苦戦していた。ガイガー軍は空に3機の戦闘機、地上には100体以上のロボットが群れていて、このままでは全員がやられるのは時間の問題だった。
ゲバラは、地上のロボットたちに発砲しながら群れに突っ込んだ。そしてすぐさま反転すると、急角度で上昇しながら今度は戦闘機に攻撃を開始した。ドッカーン! 撃墜音が周りに轟き、撃破された戦闘機はバラバラになって落ちっていった。攻撃を逃れた2機がすぐに反撃してきた。ブシュ! ブシュ! 1対2の激しい空中戦が始まったがゲバラの敵ではなかった。2機は金属の屑となって方々に飛び散った。
戦闘機を難なく駆逐したゲバラは、次はロボット兵の一掃を始めた。レーザー弾の雨を降らせてロボットを破壊していった。残りは数体のみとなった。
「ゲバラ、またおまえに助けられたな。後は任せてくれ」
カストロからの音信だった。
「わかった。また下手するなよ。きれいに片づけてくれ」
そう言い残すと、ゲバラは現場を離れた。
カストロたちと別れを告げたゲバラは、また本部には向かわずに反対の方角を目指していた。その理由は、本部の位置をガイガーに知られないためだ。
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