第21章 予想外の仲間④

「でも100%妨害できるわけではないわ。あなたと、わたしが撃たれたようにね」

 俺の心を見透かしたように、彼女が話してきた。


 その説明を聞いて、ようやく俺の疑念が晴れていった。どうりで、あれだけ雨あられとレーザー弾が飛んできたのに、1発だけしか当たらなかったわけだ。

 その発生装置を眼にしていくうちに、大谷の顔が脳裏に大きく浮かんできた。俺がいたあの建物には、大谷たちもいるはずだ。


「大谷たちは?」

 アマールに心配した顔を向けて訊ねた。


「あの建物にはいないわ。二人はここから離れた別の場所よ」

 アマールが即座に答えてきた。


「どこに、どこにいるんだ?」

 今度は少し荒い口調で訊き返した。


「心配しないで、二人とも生きているわ。いまは、ここから早く脱出することが先よ」

 俺を落ち着かせるように答えてきた。


 二人が生きているという言葉に安堵し、沸騰しそうになっていた俺の心は、徐々に落ち着きを取り戻した。だが、ジュンたちの無事な姿を自分の眼で見るまでは、まだ安心などできやしない。

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