第21章 予想外の仲間③
眼を下にぐるりと動かし、隕石が直撃した場所を探していると、カストロの野太い声が耳に入ってきた。
「アマール、銃は撃てるか?」
腕の傷が気になったのか、カストロが即座に訊いてきた。
「大丈夫よ。これぐらいの傷、別にたいしたことないわ。それより、EPP装置の予備はある?」
アマールが平気だ、と言う風な顔をして口を吐くと、左肩に装着した小型のリモコンのようなものを見せた。
「ああ、一つだけ残っている。今度は壊さないように大事に使えよ」
操縦桿の正面にあるディスプレイから眼を放し、自分の内ポケットから何やら取り出すと、アマールに手渡した。
「それは?」
俺は好奇心の顔で口を挟んだ。
「これは、わたしたちの命を守っていたものよ。レーザー弾があなたに当たらなかったのは、このEPPがレーザーの照準を誤作動させたからよ」
カストロから受け取ったものを左肩に装着し終えると、壊れた機器を目の前に差し出すように見せてくれた。それは、大谷が持っていたものと似ていた。
アマールは電磁波パルスを発生させていたのだ。それでロボットたちの銃の照準が微妙に狂ったということだ。
それを眼にして、これまで自分がなぜ、無事でいられたかを合点した。だが、無傷ではなかったが。
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