第16章 生死をかけた脱出⑤

 甲羅に首を突っ込んだように縮まったまま、眼だけをやると、女が銃口に小型の細長い砲弾のようなものを装着していた。そしてすかさずロボットたちの上空に発射した。


 その破壊力は凄かった。ドドーン! という被弾音が俺の耳を震わせた。被弾した天井はいびつな円形状にがらがらと崩れ落ち、ロボットたちの体を襲った。凶器となった天井の瓦礫は、獲物たちを逃がしはしなかった。土砂崩れのように降り注いだ破片が、3人の体を押し潰した。下敷きになった3人は瓦礫の一部となった。


 そのすさまじい爆風は、俺の体も襲った。甲羅から首を出していれば、爆風に頬を強く叩かれていただろう。


 目先は瓦礫だらけになった。いや、ロボットたちの胴体の一部も瓦礫に混じって見えていた。その中には、金属部品の廃材のような、完全に潰れているロボットもいた。

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