第4章 鳥人間④
洞窟内に着地すると、男はすぐにベルトに装着してあるリモコンのような小型の機器を操作して、また電磁パルスを発生させた。すると少しして、ドドーン! ドドーン! という鼓膜をつんざくような凄まじい爆発音が聞こえてきた。ミサイルの着弾音だ。パルスに狂わされて、標的の洞窟を外れて山腹のどこかに当たったようだ。それでも激しい衝撃が岩窟全体を襲い地震のような激しい揺れに襲われ、天井から落ちてきた岩石の欠片が、辺り一面に降り注いだ。
すると男が翼をすぐさま全身に被せてくれて、落石の被害から、この身を守ってくれていた。
それからしばらくして視界を遮っていた土埃が地面に落ちていくと、灰色の埃で汚れたゴーグルを男が外し、素顔を見せた。
「もう大丈夫です」
ゴーグルを汚れた額に乗せ、ほっとしたような口調で男が吐いてきた。
その容姿は白人のような顔立ちだったが、流暢な日本語を喋ってきたので、おそらくは日本人だろ。
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